武漢市女性看護師が自殺、「PCR検査のサンプル採取を強要」と上司を告発

中国武漢市の協和病院の女性看護師が7月29日、勤務先で飛び降り自殺を図り、死亡した。看護師は生前、上司が中共ウイルスの治療にあたる看護師に適切な保護措置を施さなかったとして、実名で告発した。

中国メディアによると、亡くなった看護師は、同病院で約5年間勤務していた。1歳の子どもを残し死去した。両親が、病院側に対して、娘が亡くなった当日の監視カメラの映像を見せるよう求めた。しかし、病院側は「監視カメラが壊れたから、映像を調べることはできない」と返答した。

中国ネット上では、病院側の対応を批判する声が上がった。一部のネットユーザーは、女性が生前、微博に書き込んだとみられるコメントを転載した。

女性は投稿の中で、同病院看護部の主任を告発し、病院の管理層に更迭を求めた。投稿によると、中共ウイルスの感染拡大で医療物資が不足する中、同病院の多くの看護師が、PCR検査の検体採集を命じられた。事前にトレーニングを受けていない。主任は採集手順の動画を作成し、看護師に送っただけだった。女性は、看護師の健康と命が危険にさらされると指摘し、責任者を更迭しなければ、看護師全員に辞職を呼びかけていくとした。

ネットユーザーがリツイートした張さんの投稿(スクリーンショット)

また、女性は投稿で「医師らは、隔離病棟にほとんど入っていない」と訴えた。「トランシーバーで看護師に指示を出していただけだった」。一方、看護師が1日8時間、隔離病棟で仕事し、トイレに行くこともままならなかった。

別の投稿では、女性は「辞職した」と書き込んだ。「このような上司のせいで死にたくない」「脱走兵になったことは申し訳ない」とした。

女性を知るあるネットユーザーは、中共ウイルスの急激なまん延で多くの看護師が感染したが、適切な治療を受けられなかった。女性が上司を告発したものの、管理層は対応せず、毎日彼女を呼び出して叱責した。女性は重圧を感じて飛び降り自殺を図ったという。

ネットユーザーの中に、女性が自殺したとの報道を疑問視する人が多い。

「なんで事件が起きると、いつも『監視カメラが壊れた』と口実にするの?人をバカにしている」

「大型病院の監視カメラが壊れるなんて冗談だよね」

「自殺かどうかをちゃんと調べたほうが良い」

「病院で勤務している。監視カメラが壊れたなんて聞いたことはないし、見たこともない。監視カメラの映像を調べるのは、病院の上司の許可がないとできないから、これは絶対に怪しい」

「病院看護部の主任ですら、このような横暴な態度をとっているから、医療体制が非常に腐敗しているのがわかる」

(翻訳編集・張哲)

関連記事
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。