【紀元曙光】2020年7月29日

人物の銅像は、近世以後、特に近代に入ってから盛んに作られるようになった。

▼はるか昔の青銅器時代にも人像はあったが、それらの多くは巫女や呪術師なので、今はおく。ほかにも石像、木像、塑像、石膏像など材料によって古代から現代までそれぞれの造形があるが、近代美術の写実を取り入れた銅像は、主として特定の人物の業績を称揚する目的で遺された。

▼韓国の平昌にある植物園に、少女に向かって土下座する日本人(安倍さん?)の銅像が設置された。一つだけ、韓国の方々に聞こう。「こんなのを出して、自分が恥ずかしいと思わないの?」。

▼銅像に、こういう破天荒な使用法があるとは知らなかった。論ずるほどの価値もないので小欄は黙っておくが、韓国の名誉のためにも、便所の落書きレベルのふるまいは、おやめになったほうが良いだろう。小欄の筆者は、枝葉の部分では嫌中・嫌韓であるが、大木の根元のところでは中国も韓国も好きなのだ。

▼さて、今から少し前の、たぶん欧米でのこと。「人種差別反対デモ」の体裁をとりながら実はそうではなく、社会への不満からか集団ヒステリーを起こした群衆が、「黒人奴隷で金儲けした人物だ」などと難癖をつけて、あちこちで銅像を破壊して気勢を上げた。

▼あの馬鹿騒ぎは、もう収まったのか。言っても聞く耳は持たないだろうが、本当に不適切な銅像であるならば、きちんと議会にかけ、法律や条例を制定した上で、整然と撤去すべきであろう。暴徒が集団で器物損壊するのは、中共が扇動した反日デモと全く同じで、宇宙の邪神がさせた愚挙にすぎない。

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