遼寧省で深刻な干ばつ、トウモロコシなど収穫できず

中国中南部の地域で洪水被害が広がっている一方で、東北部の遼寧省干ばつに見舞われている。同省阜新市や錦州市などでは、トウモロコシなどの収穫は皆無に近い状況だ。

中国水利部(省)7月29日の発表によると、6月1日~7月27日まで、遼寧省の平均降水量は108.8ミリで、平年同期と比べて53.1%減少し、昨年同期比では20.6%減少した。1951年以降、降水量が最も少ない年となった。また、7月28日までの統計では、省内の干ばつによる農作物の被害面積は1792万畝(約119.5万ヘクタール)。省西部の被害が最も深刻だ。

中国紙・新京報7月30日付によると、遼寧省西部はトウモロコシの主要産地で、7月末に収穫期を迎える。しかし、この2カ月間、降水量の不足で、トウモロコシは成長できず、収穫ができなかった。一部の村ではトウモロコシ畑の大半が水不足で枯れた。

動画配信サイト「梨視頻」の報道では、同省錦州市の干ばつ被災者数は約70万人。地元の農民は「家の飲料水はなんとか確保できるが、トウモロコシの栽培には全く足りていない」と話した。

また、地元の河川にも水がない状況が続き、ポプラなどの樹の葉が黄色くなって枯れたという。

地元のネットユーザーは、「南部の雨を北部にいる私たちに分けてください!」「もうだめだ!村に飲料水が全く入ってこない。井戸から水を取れないこともあるし、トウモロコシの収穫は全滅。生活が本当に大変だ」と相次いでSNS上に投稿した。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
オーストラリアのピーター・ダットン国防相は22日、宇宙司令部の設立を発表し、「強硬で好戦的な中露両国」に対抗できる宇宙軍事能力が必要だと述べた。
中国メディアは、ロシアのウクライナ侵攻をめぐって、反米・反北大西洋条約機構(反NATO)などの親ロシア政権の宣伝工作(プロパガンダ)を積極的に推進している。
ロシアのウクライナ侵攻に対して世界の有力国が一致団結してロシアに壊滅的な経済制裁を加える中、米国はロシア支援を続ける中国企業への制裁も視野に入れ、中露の枢軸を断ち切ろうとしている。
欧米の経済制裁はロシアを中国共産党に接近させ、権威主義の枢軸は中国とロシアの勢力圏にある他の国々に拡大する可能性がある。
米司法省(DOJ)は16日、中国系移民に対する嫌がらせや尾行、スパイ行為、連邦政府職員への贈賄、法執行機関への欺瞞などの罪で、中国政府の「秘密工作員」5人を起訴した。