それぞれ個性的 世界の美しいカモ7選
世界には約120種のカモがいて、それぞれに特徴があります。今回は、世界で最も美しく珍しい7種類のカモをご紹介します。
1. ミコアイサ(学名:Mergellus albellus)
世界で最も美しいカモと言われるミコアイサは、ヨーロッパとアジアの北部の森林で生息しています。時々イギリスや北アメリカでも見られることもあります。繁殖期のオスは、頭、背中、胸の羽毛が白黒の羽毛に変わります。
いっぽう、メスは頭が栗色で、喉が白く、全体的に灰色の羽毛をしています。オス、メス共通の特徴としては、胸部がふさふさしていて、足が灰色な点です。嘴の短い小柄な鳥で、湖、沼地、貯水池、河川などに単独、もしくは集団で生息しています。
2. オウギアイサ(学名:Lophodytes cucullatus)
北米に住むオウギアイサは、頭に大きな冠羽があるのが特徴で、動かすことができます。この派手な鳥は、アイサ属のカモの中で2番目に小さい品種です。繁殖時期のオスの羽毛は、白い縞模様が特徴の黒い羽毛になり、鋭い黄色の目をしています。いっぽう、メスの方は、よりシンプルで、冠羽は錆色です。主に淡水の池や湖、湿地帯に生息しています。
3. オシドリ(学名:Aix galericulata)
オシドリは、中国や日本などの東アジアに生息していますが、現在ではロシア、イギリス、アイルランドなどでも見られるようになりました。アメリカオシの仲間で、野生ではめったに見られません。成鳥のオスはオレンジ、紫、白、青色の派手な羽と赤い嘴が特徴で、メスは灰色の頭、脇腹の大胆な淡い斑点、丸い嘴が特徴です。アジアの一部の地域では愛の象徴とされ、生涯同じ相手と添い遂げると信じられています。
4. コオリガモ(学名:Clangula hyemalis)
最も特徴的なのは、細長く伸びた尾羽です。比較的小さな嘴を持ち、冬は海水、夏は北極圏のツンドラ地帯で生息します。繁殖期のオスは黒、白、灰色の羽毛になります。メスは全体的に褐色です。オスの羽毛は、冬と夏で色が変わります。また、このカモは他のカモよりも深く潜ることで知られており、餌を探すために水面下約60メートルまで潜ることができます。
5. コブガモ(学名:Sarkidiornis melanotos)
こちらは大型の鳥で、サハラ以南のアフリカ、マダガスカル、インド、東南アジアの熱帯湿地で生息しています。タイ国立公園にいるコブガモは、翼の幅が116~145cmにもなるとのことで、とても大きいです。
オス、メスともに背中が玉虫色の美しい紫や緑色の羽で覆われています。オスは嘴に大きな黒いコブがあります。熱帯地域の淡水の沼地や湖沼で見られることが多い種類の鳥です。
6. アラナミキンクロ(学名:Melanitta perspicillata)
北アメリカに生息する大型のカモで、オスの特徴的なカラフルな嘴が特徴です。ビロードのような黒い羽毛に、額と首の後ろに白い斑点が特徴のオスは、メスよりも華やかです。いっぽう、メスは体が黒く、嘴は緑がかった黒色をしています。港湾や海岸などでよく見られます。
7. ケワタガモ (学名:Somateria spectabilis)
北半球に生息し、氷点下の気候を好む最大級のカモです。主にヨーロッパ北東部、北米、アジアの沿岸部に生息しており、頭の形が独特で、首筋が丸くなっているのが特徴です。
オスの羽毛はメスよりもはるかにカラフルです。首筋は淡青色で、緑の頬、赤い嘴、額は黄色みを帯びています。いっぽう、メスは全体的に暖色系の褐色で、黒っぽい嘴をしていますが、その模様から微笑んでいるように見えます。夏の間は繁殖のために北極圏のツンドラに移動し、淡水の湖や池で餌を獲って生活しています。
(大紀元日本ウェブ編集部)