米税関、約2万の偽運転免許証押収 大半が中国と香港から
米税関・国境警備局(CBP)は2020年上半期、シカゴのオヘア国際空港だけで偽造された米運転免許証を約2万件押収したと発表した。中国や香港からの貨物の中から発見したものが大半だという。
FOX5の報道によると、CBPは法執行官が1513の国際輸送品から19888点の偽造米運転免許証およびその他の偽造文書を押収した。これらの大半は中国と香港から輸入されたもので、残りは韓国と英国からだという。
CBPシカゴ港地区の責任者ラルフ・ピシリリ(Ralph Piccirilli)氏によると、偽造文書は真偽の判別が難しいほど精巧に作られており、その多くは20代の若者を対象としている。同氏は、偽造運転免許証を使えば『悲惨な結果』につながるだろう」と警告している。
偽造文書の注文者は、犯罪組織に個人情報を渡しており、情報セキュリティの危険にさらされる。CBPの地域責任者ティモシー・ローマックス(Timothy Lemaux)氏は、偽造文書の摘発件数の増加に加え、多くの若者が海外の犯罪グループと個人情報を簡単に共有していることを懸念している。
「今後も地元の法執行機関と協力し、オンラインで偽造文書を購入しようと考えている人たちに、犯罪者と個人情報を共有することの潜在的な危険性について警戒するよう、周知する」とローマックス氏は述べた。
CBPは、ダラスの大学に対して、偽造文書を作成するために個人情報をオンラインで提供することの危険性について学生に警告するよう協力を求めている。
2019年秋、ケンタッキー州CBPは中国からニューヨークへ送られる約3000枚の偽造運転免許証と、約3000枚の運転免許証偽造用の空欄カードを押収した。
CBPによると、偽造文書犯罪には児童強姦犯が関与していた有罪判決の例があり、未成年が犯罪に巻き込まれる危険性があるという。「偽造された身分証明書は通常闇市場で取引されており、人身売買や身分詐欺、移民関連の犯罪に関わる恐れがある」と当局者は述べた。
(大紀元日本語ウェブチーム)