スウェーデン首相が自国独自のコロナ対策擁護、正しい選択と強調

[ストックホルム 21日 ロイター] – スウェーデンのロベーン首相は21日、新型コロナウイルス感染拡大対策として他の多くの欧州諸国同様に厳格なロックダウン(都市封鎖)を採用しない決定を下した政策は正しい戦略だったとして擁護した。

スウェーデンでは5800人以上の新型コロナ死者が出ており、同国に比べてはるかに厳しい封鎖を実施した近隣のノルウェー、デンマーク、フィンランドより死亡率が大幅に高くなっている。こうしたことから、政府の政策に対する疑問の声が多数上がっている。

ロベーン首相は、ダーゲンス・ニュヘテル紙とのインタビューで、スウェーデンは正しい選択をしたと言明。「個人を保護し、感染拡大を抑制するなど、われわれが採用した戦略は正しかったと信じている」と述べた。

首相は、「最も議論の対象となり、他国と異なる政策として我が国が取った措置は、学校を休校にしなかったことだ。現在では、かなり多くの人がわれわれは正しかったと考えている」と述べた。

スウェーデンは社会的距離(ソーシャルディスタンス)に焦点を合わせた自主ベース中心の政策を取り、公共の場での集会制限や、高い死亡率が見られた介護施設を隔離するなどの措置にとどめている。同国の死亡率は近隣諸国より高いものの、英国やスペインほどの被害は出ていない。

さらに、欧州の多数の地域で移動などの規制緩和に伴い感染拡大が見られる中、スウェーデンではここ数週間、感染者数も死者数も減少している。

首相はまた、感染抑制策として他国が行なっているマスク着用義務化をしないとする公衆衛生局の決定を擁護。「同局の見解で、かつ私もまったくそうだと思うのだが、マスクは主要な防具とはなり得ない。引き続き重要なのは、社会的距離と検査、追跡だ。感染抑制には、これらを重視しなければならない」と述べた。

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