(Roadwarrior/Photography/Shutterstock)

オーストラリアの「海に浮かぶマングローブの森」 157年の時を経て神秘的な姿へと変貌を遂げた難破船

オーストラリア北東部にあるマグネティック島。英国の探検家、ジェームズ・クックがこの島の側を航行したとき、強い磁力により船のコンパスが狂ったことからこの名で呼ばれるようになりました。この島の沖合に、座礁したまま放置された難破船があります。この難破船は長い時間をかけて神秘的な変貌を遂げ、今や新たな観光スポットとして話題を集めています。

この難破船、SSシティオブアデレード号の物語は、1863年に始まります。

My Modern Met(世界中のアートやクリエイターを紹介するサイト)によると、英スコットランド・グラスゴーで建造されたこの蒸気船は1863年にグラスゴーを出港、主にオーストラリアのシドニー、メルボルンとハワイのホノルルを結ぶ客船として運航されました。その30年後に大型帆船に改造され、石炭や物資を運ぶ輸送船として使われるようになりました。しかし1912年、船は火災に見舞われ数日間にわたり延焼し続け、壊滅的な損傷を負ってしまいました。

 

火災の3年後、船の残骸はマグネティック島在住のジョージ・バトラー氏により購入され、同島ピクニック湾の堤防として使われることになりました。しかし、牽引して船を移動させる最中に同島コックル湾で座礁、そのまま放置されてしまいました。

▶ 続きを読む
関連記事
抜け毛や白髪は年齢だけの問題ではないかもしれません。中医学では、髪の状態は「腎のエネルギー」と深く関係すると考えられています。下半身の簡単なストレッチが、髪の健康を支えるヒントになる可能性も。
髪は見た目以上に多くを語ります。ストレスや栄養状態、環境曝露まで記録する“健康の履歴書”としての可能性と限界を、最新研究と専門家の視点から読み解く注目記事です。
「少量なら大丈夫」は本当?240万人を分析した最新研究が、わずかな飲酒でも認知症リスクが高まる可能性を示唆。脳の健康とお酒の付き合い方を見直すきっかけになる一記事です。
「忙しい=充実」と思っていませんか。最新の研究と実体験から、過度な忙しさが心身や人間関係に及ぼす見えない代償を解説。立ち止まることの本当の価値を考えさせられる一編です。
透析は命を救う治療だが、腎臓が本来持つ「回復力」を見えにくくしてしまうこともある。必要な時だけ透析を行う新たな治療法で、回復率が高まったという研究と、透析を離脱できた女性の実体験。