雲南省にバッタ襲来、1億平米が被害 

最近、竹やイネなどの植物を食べ尽くす「黄棘竹バッタ」の大軍が西南の国境から飛来しており、雲南省の多くの地域ではここ数十年で最悪の蝗害が発生している。

香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙はこのほど、雲南省の地元住民の話を引用し、一つのトウモロコシに30~40匹のバッタが止まっているという。バッタが来てから2、3日で、竹の葉がすべて食べ尽くされ、バッタが葉をむさぼる音まで聞こえてくる。「退治しないと、人間まで食べられてしまうかもしれない」と村民たちは恐怖を覚えていると報じた。

中国生物多様性保護およびグリーン開発基金会の生物防除作業部の責任者である王豁氏によると、「黄棘竹バッタは中国で2番目に大きい森林害虫で、名前が示すように、竹は大好物の一つだが、それ以外にも芭蕉の葉やトウモロコシの葉、サトウキビの葉なども好む」と紹介した。

中国のネットニュースサイト「澎湃網」の9月4日付けの報道によると、このバッタの飛行高度はおよそ200~600mで、移動速度は非常に速く、量が多い時は、空を覆い隠してしまうほどだ。8月17日時点で、雲南省全勝の同バッタによる被害面積は15.9万ムー(約1億600㎡)だという。

また同報道では、今回のバッタは主にラオスから来ている。ラオスは近年、蝗害に悩まされているが、設備や薬剤の不足で駆除できなかったため、食糧を求めるバッタの大軍がどんどん中国の国境に近づいてきている。中国の農業専門家たちは中共ウイルス(新型コロナウイルス)の流行で、現地の支援ができないと報じた。

中国の雲南省林業および草原局は8月27日に、ドローン(無人偵察機)や散布機を使って駆除した結果、雲南省一帯における黄棘竹バッタはいなくなったと発表した。

しかし、専門家はこの駆除成功の報道に懐疑的だった。サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は情報筋や専門家の話として、移動速度の速いバッタの大軍に対処するのは非常に困難であり、最も効果的な駆除方法は成虫になる前に殺すことだと報じた。

中国の南方ではバッタに洪水、そして北部では干ばつに見舞われており、さらに、中共ウイルスの流行による影響が中国の食料安全を直撃している。

ロイター通信は最近、中国のトウモロコシの不足量は、生産量の約10%に当たる3千万トンに達すると明らかにした。また、河北と江蘇省などの地域の小麦も約30%減少しており、中国の食糧安全への懸念が高まっている。

(大紀元日本ウェブ編集部)

 

関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明