中国SMIC、米政府の輸出規制で「不利な影響」
中国半導体ファウンドリ最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)は10月4日、米政府が一部のサプライヤに対して、同社への部品供給について事前輸出許可が必要であると通知したことを明らかにし、米政府の措置は同社に「重大かつ不利な影響」を及ぼすとした。
SMICが香港証券取引所のウェブサイトで発表した声明は、「米商務省産業安全保障局(BIS)は米国輸出管理規則EAR744.21(b)に基づき、一部のサプライヤに書簡を送付した。SMICに輸出する一部の米国設備、部品および原材料について、米国輸出管理規則に則り、さらに規制していく。(サプライヤは)事前に輸出許可証を申請すれば、SMICに供給ができる」と示した。
SMICは、米政府の輸出規制による生産と事業運営への影響を評価しているとした。しかし、同措置長期化の可能性があるため、同社の「生産や運営に重要かつ不利な影響が出る可能性がある」と明かした。
一方、ロイター通信が9月25日、米商務省の9月25日付文書を引用し、米政府は近くSMICに対して輸出規制措置を実施する見通しだと報じた。その際、SMICは米政府から通知を受け取っていないと報道を否定した。
中国メディア「証券時報網」などによると、SMICはすでに、米国や欧州、日本などのサプライヤに発注した。購入量は2020年1年間の需要を上回った。米の制裁措置に備え、在庫確保をしたとみられる。
業界関係者の間では、SMICの半導体製造設備が米技術に強く依存し、米政府の制裁でSMICが経営破たんすれば、中国半導体産業全体は壊滅的な打撃を受けるとの見方が広がっている。
(翻訳編集・張哲)
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