スロバキア大統領、ファーウェイがスポンサーの会議に参加拒否

スロバキアのズザナ・チャプトバ(Zuzana Caputova)大統領は先週、中国の通信機器大手ファーウェイがスポンサーを務めるセキュリティフォーラムでの講演を拒否した。主催側がファーウェイのスポンサー資格を取り消した後、大統領は計画通り講演を行った。

チャプトバ大統領は10月7日、シンクタンク「Globsec」主催の「Globsec 2020国際フォーラム」で講演を予定していだが、同フォーラムはファーウェイがスポンサーと知った後、講演をキャンセルしたとブルームバーグが報じた。

大統領報道官のマルティン・ストリジネク(MartinStrizinec)氏は、大統領は「そのような企業(ファーウェイ)がスポンサーのフォーラムで発言することは、悪いシグナルを送るに等しい」と感じており、「これは単なる安全保障の問題ではなく、原則と価値観の問題だ」と考えていると伝えた。

ブルームバーグは、この出来事は「米国の勝利」と分析している。

米国国務長官マイク・ポンペオ氏は9月27日~10月2日まで、ヨーロッパを歴訪した。中国企業が欧州で原子力発電所や5Gネットワ ークの構築に参加するのを阻止するためだ。

また、英フィナンシャル・タイムズ紙は、チャプトバ氏は中国共産党政権に公然と挑戦してきた数少ない東欧指導者の一人であると評した。

昨年、チャプトバ氏は北京の外交高官との会談で中国の人権問題を批判した。そして今年9月、チェコのミロシュ・ビストルチル( Miloš Vystrčil)上院議長が台湾訪問を巡り、中共の誹謗中傷を受けた際、チャプトバ氏はビストルチル議長を支持する声明を出し、「中国共産党の脅威は容認できない」と強調した。

「自分の行動の結果を心配しているか」と尋ねられたチャプトバ氏は、「私は主権国の国民全員の選挙権によって選ばれた国家元首だ。私は自分が参加する会議を自由に選べる」と答えた。

ファーウェイは最近、欧州で一連の挫折に見舞われている。

ベルギーの通信会社「オレンジ・ベルギー(Orange Belgium)」と「プロキシマス( Proximus)」は9日、5Gネットワーク建設計画にフィンランドのノキア(Nokia)やスウェーデンのエリクソン(Ericsson)の採用を決めた。

今年8月、スロバキアは米国との間で、ファーウェイが国内ネットワーク構築への参加を阻止する「5Gセキュリティに関する共同宣言」に署名した。また、ポーランド、チェコ共和国、ルーマニア、ラトビア、エストニアなどNATO加盟国も昨年、米国と同様の宣言に署名している。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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