「交流を武器に」米高官、中国共産党の統戦工作を批判
デービッド・R・スティルウェル(David R. Stilwell)米国務次官補(東アジア・太平洋地域担当)は、このほど、シンクタンクでの講演会で、中国共産党は統一戦線工作をはじめ、自由と民主の国々に悪質な影響を与えていると語った。
スティルウェル氏は10月30日、フーバー研究所で講演した。同氏は、野心的な中国共産党(以下、中共)が、世界中の多くの国々にとって基本的な政治原則である民主主義、開放性、個人の尊厳を「敵視している」ため、共通した脅威であると指摘した。
また、中共の戦略は、世界中の政府だけでなく民間も巻き込んでいるため「官民を問わず、あらゆる機関が中共の戦略を理解し、リスクを管理し、その強要性に対抗し、表現の自由を守るための対策を講じることが重要だ」と語った。
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