2020年3月10日、ワシントンにある連邦最高裁判所(Samira Bouaou/The Epoch Times)

大統領選めぐるテキサス州の提訴 トランプ氏と6州が参加申請 

テキサス州は12月8日、ペンシルベニア州、ジョージア州、ミシガン州、ウィスコンシン州の4州を相手取り、これらの州が大統領選挙で憲法に違反したとして、連邦最高裁判所に訴訟を起こした。これまでに17州が訴訟に支持を示し、トランプ大統領と6州が最高裁に対して同訴訟への介入(参加)を申請した。

憲法違反

テキサス州は訴訟で、4つの激戦州が州の選挙法を変更し、有権者を不平等に扱い、票の信頼性を確かめる措置を緩め、結果として大規模な不正行為を可能にしたことは、憲法に違反したと訴えている。

米国憲法の下では、「選挙の時期、場所、方法」は、州の「立法府」と「議会」によってのみ規定できる。

憲法違反の例として、この4州の州務長官は州議会を通さず、不在者投票または郵便投票で署名の確認を義務付ける州法を「廃止」したと訴状は述べている。また、ウィスコンシン州選挙委員会は、州全体に投票箱を設置するキャンペーンを行い、中には無人の投票箱も含まれていた。

テキサス州は、4州の選挙結果を変えるのに十分な違法票があると主張している。また、被告州が「合法票と違法票の区別を不可能にした」と主張している。

さらに同訴訟では、トランプ氏の投票翌日早朝の各州でのリードを考慮すると、4州でバイデン氏の勝利は統計的に不可能だと訴えている。原告は、まだ公開されていない宣誓供述書を引用して、バイデン氏が1つの州で逆転勝利する可能性は「1000兆分の1以下」で、4州全てで勝利する確率は「1000兆分の1の4乗まで下がる」と主張している。

テキサス州のケン・パクストン(Ken Paxton)司法長官は声明で、「われわれの選挙プロセスの高潔さへの信頼は神聖なものだ」と述べた。「ジョージア州、ミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州は州法と連邦法の両方を無視したことで、その信頼を壊し、2020年の選挙の安全性と公正さを損ねた」と最高裁に介入を求めた。

パクストン長官は、4州の選挙人団の投票を集計しないよう最高裁に求めている。また、すでに選挙人を任命した州に関しては、憲法に沿って州議会に新しい選挙人の任命を指示するよう最高裁に求めている。

訴訟はまた、将来の大統領選で同じようなことが起こった場合にどうするべきか、最高裁の宣言的判決を求めている。さらに、選挙不正の調査に十分な時間を与えるため、4州で12月14日の選挙人確定の期限を延長することも求めている。

他州や議員らの支持

テキサス州の他に、これまで17州の司法長官らがこの訴訟への支持を表明するアミカスブリーフ(Amicus Brief)を提出し、訴訟を受理するよう最高裁に呼びかけた。17州はアミカスブリーフで、同訴訟は合衆国憲法の選挙人条項の重要な問題を提示していると主張した。また、2020年大統領選の対応により、選挙の公正さと国民の信頼が損なわれることへの懸念も示した。

12月10日、ミズーリ州、アーカンソー州、ルイジアナ州、ミシシッピ州、サウスカロライナ州、ユタ州の6州が、同訴訟への介入を認めるよう、最高裁に要請した

共和党の司法長官がいる州で、これまでに同訴訟への支持または介入を要請していない州は次の6州である:アラスカ州、アイダホ州、ケンタッキー州、ニューハンプシャー州、オハイオ州、ワイオミング州。これらの州の司法長官室にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

ワシントンDCは12月10日、同訴訟に反対する22の州と地域を代表して訴訟趣意書を提出した。

ワシントンDCの司法次官は訴訟趣意書で、「人々は選択した。しかしテキサス州は他の17州と共に、最高裁にその選択を覆すよう求めている」と述べた。

12月10日、連邦議会の共和党下院議員106人が、同訴訟に支持を示し、最高裁に訴訟を受理するよう求めた

「2020年の選挙前の数カ月間、選挙の規則は州と州外の関係者によって意図的に変更された」と議員らは書面で述べた。「選挙の規則を決定するのは州議会の明確な権限だ。しかし、この権限は様々な場面で州知事、州務長官、選挙管理官、州裁判所、連邦裁判所、および民間団体によって強奪された」

この書面の作成を主導したマイク・ジョンソン下院議員(共和党、ルイジアナ州)によると、トランプ大統領から10日に電話があり、感謝の意を伝えられた。

被告の4州は、同訴訟の要請に反対する書面を、最高裁が定めた期限である12月10日の午後3時前に提出した。最高裁はまだ正式に同訴訟を受理していない。

トランプ氏の弁護団は9日、最高裁に対して同訴訟への介入を申請した。トランプ氏の弁護団はまた、テキサス州の訴訟を補足する内容を追加し、ジョージア州での署名確認の欠如などの申し立ても行った。

トランプ氏は9日、同訴訟を「大きなものだ」とし、「この国は勝利を必要としている」と述べた

8日に開かれた中共ウイルス(新型コロナウイルス)ワクチンのサミットで、トランプ氏は、「誰か勇気のある者がいるか、見てみよう。議員や議会、または最高裁の判事や複数の判事たちだ。彼らが、全ての国民が正しいと分かっている事を行うことができるか、見てみよう」と述べた。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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