【紀元曙光】2020年12月25日
学校の教室の風景が、昔とはずいぶん変わった。
▼外国生まれの生徒や、保護者が外国籍である生徒と、日本人の生徒とが、同じ教室で学ぶのが通常の光景となった。もちろん、それで良いし、そうでなければならない。そこに国籍や人種の違いを原因とする問題がわずかでも生じたら、教育は成り立たない。換言すれば、そうした問題を生じさせない規範を、全ての生徒に、確実に教えるのが教育の根幹である。
▼日本へ移住する外国人が増えれば、親とともに日本に来る子どもも増える。母国が異なる親同士の結婚によって、二国をルーツとする子も生まれるだろう。そうした異文化をもつ子どもが日本の学校に入学するとき、各学校のクラスは、それを「喜ばしいこと」として迎えるはずだ。それ以外の選択肢はない。日本人の保護者も、その点は十分に理解すべきである。
▼ただし現場の教師は大変になるだろう。小欄の筆者は昔、わずか数年だが教職に就いたことがある。日本人男性と再婚した中国人女性が、娘を連れて日本に来た。その子が入学してきたので、国語教師だった筆者は、放課後の30分ほどを使って日本語の個別指導をした。
▼クラスでいじめを受けていたわけではないが、言葉が通じないので、表情を硬くし、心を閉ざすことが多い生徒だった。筆者が相手をする時間だけは、わずかに笑顔を見せてくれた。漢字は書ける。ただ中国で習った簡体字に固執した。無事に卒業したが、始めは本人も辛かっただろう。
▼以上は学校教育に関することである。中国人移民についての考察は、政治課題ゆえ、別稿にまわす。
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