参考写真(AFP via Getty Images)

中国製コロナワクチンに73種類の副作用 専門家「世界一、安全ではない」

中国医薬集団(シノファーム)が開発した中共ウイルス新型コロナウイルス)ワクチンの安全性について、国内専門家から安全性を疑問視する声が上がっている。ワクチンの説明書には計73種類の副作用があると記されており、専門家は「世界で一番安全ではないワクチン」と指摘している。

中国中央テレビ(CCTV)や人民網などの官製メディアは、中国医薬が開発したワクチンの有効性は79.34%であり、安全性や入手のしやすさ、価格面において世界保健機関(WHO)および中国医薬品当局の基準を満たしていると報じた。また、中国国家衛生健康委員会は、このワクチンは発売前に累計300万回の接種を実施しており、ワクチンの安全性は一定の割合の不良を除き、認められるという。

中国工業情報化部1月5日の発表によると、18社の企業がワクチンの生産に取り掛かっており、需要を満たそうとしている。このうち、中国医薬の系列企業である国薬中生北京は、10億回分のワクチン接種をカバーする大掛かりな増産を図っている。国薬中生武漢、北京科興中維もまた、生産を加速させているとした。

2020年12月30日、国薬中生北京のウイルス不活化ワクチンは薬監局の許可を得て、条件付きで発売された。同社の第三期臨床試験では、ウイルスからの保護効果は79%だという。中生北京に加え国薬中生武漢、北京科興中維の3社の不活化ワクチンは緊急使用が認可されている。

しかし、専門家は、中国産ワクチンの効果に疑問符をつける。中国ワクチン専門家の陶黎納氏はSNS微博のアカウントに、国薬中生北京のワクチン「衆愛可維」の説明書電子版を掲載した。説明によれば、副作用として、局所的あるいは全身で計73種類あるとされる。接種部位の痛みや頭痛に加えて、発熱、高血圧、下痢、視力低下、味覚障害、尿失禁、紅斑などが引き起こされる可能性があり、陶氏は「世界で最も安全ではないワクチン」と表現した。

陶氏の発言はSNSで大きな反響を呼んだ。多くのネットユーザーがコメントをつけたが、大半は1月5日夜までに削除された。

中国医薬集団は、国務院が直接管理する唯一の製薬企業だ。同社は、中国生物技術 (CNBG)をはじめとする多くの完全所有または系列会社を持つ。中国生物技術は、北京、長春、成都、蘭州、上海、武漢の6つの生物学研究機関を管轄する。

中国当局によれば、医療関係者や海外勤務の労働者に対して、中国製ワクチン約450万回分を接種している。高齢者などハイリスクグループなどに対しても接種対象を拡大するとしている。

中国の感染症専門家である鍾南山氏も、ワクチンへの過度な期待はすべきではないと、中国中央テレビのインタビューで語っている。同氏は、中共ウイルスの感染者は無症状が含まれるとし、「無症状の人が感染を広げるかどうかもわからない」とした。

元米陸軍研究所ウイルス学研究員の林暁旭博士は、中国当局のデータの信ぴょう性に疑問を投げかける。「79.34%という数字はどのように出したのか。ワクチン対照群か、それとも接種したワクチンか、接種した人の何人が感染したのか」と疑問を並べ、ワクチンの有効率は同社発表と異なる可能性があると大紀元の取材に述べた。

林博士は、鍾南山氏が実際の内部情報を見ている可能性もあり、ワクチンの有効性に曖昧な態度を示したのは、保身のためではないかと考えている。また、中国当局の承認基準は国際基準よりも低く、最もよく使われる中国製のインフルエンザワクチンの効果も50%〜70%だと指摘した。

(翻訳編集・佐渡道世)

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]