【紀元曙光】2021年1月19日
相手の立場で考える。それができているかと自分に問えば、反省しかない。
▼コロナ禍が過ぎて、世の中が元に戻る日を、心から待望する。1年1ヵ月前の日本人は、何の心配もない日常のなかにいた。親しい人と会い、にぎやかに食事を楽しんだ。満員の映画館や劇場、あるいはスタジアムで、自分の好きな娯楽を満喫できた。平凡な日常のなかに、人それぞれの幸せがあった。
▼そうした幸せがなくなったわけではないが、今は世の中の情況があまりに変わってしまった。人と人が近寄りにくくなることは、こんなにも寂しいものかと思う。社会は、単なる売り買いのシステムではなく、分業がうまく機能することで幸福感をふくらませる場でもある。「毎度ありがとうございます」「この前のお惣菜、おいしかったわよ」。そんな声を、もっとたくさん聞きたい。
▼今は、それがなかなかできない。ネット購入した商品を届けてくれた配達員さんへ、インターホン越しにかける言葉は「あ、ドアの前に置いといて」。コロナ禍のなかで致し方ないとは思うが、日本人は何か大切なものを、一時的とはいえ、失くしていないかと懸念するのだ。
▼読者の皆様は、コロナ禍が完全に終わったら、まず何をなさいますか。小欄の筆者は、満席の寄席へいって落語を聞き、満場の両国国技館で大相撲を観戦することを、無上の願望としています。どちらも、まだ叶いませんが。
▼相手の立場で考えれば、落語の師匠方も、土俵上の力士も、大勢のお客さんの前で、思いっ切りやりたいに決まっています。思いは皆同じ。辛いけど、頑張りましょう。
関連記事
中国古典舞踊の最高峰・神韻芸術団は20日に来日。待望の2025年神韻世界巡回ツアーが23日に日本の名古屋で開幕する。
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。