2021年1月20日、米コロラド州・デンバーで、アンティファやアメリカ共産党などのメンバーらが州議会の前で米国旗を燃やした(Michael Ciaglo/Getty Images)

米大統領就任式当日にアンティファが暴動 ジャーナリスト「ツイッターは対策を取らなかった」

極左の活動を報道する米国人ジャーナリストのアンディー・ノー(Andy Ngo)氏は、極左暴力集団「アンティファ(Antifa)」が数週間前からツイッターで、米大統領就任式の20日に暴動計画を宣伝していたにもかかわらず、ツイッター側は阻止する対策を取らなかったと非難した。

首都ワシントンで行われた大統領就任式で、ジョー・バイデン氏は第46代大統領に就任した。その数時間後、少なくとも150人あまりのアンティファはオレゴン州ポートランドとワシントン州シアトルで、大統領就任抗議デモを行なった。やがてデモは暴動へと発展した。

米メディアの報道によると、アンティファのメンバーらは、ポートランドにある民主党オレゴン州支部事務所の窓を壊すなどして破壊した。シアトルでは、100年以上の歴史を持つパイク・プレイス・マーケット(Pike Place Market)に入り、一部の店を襲撃した。急進左派らは、第2次世界大戦で活躍した日系米国軍人の名前にちなんだウィリアム・ケンゾー・ナカムラ連邦裁判所などの窓を破壊し、建築物に無政府主義のスローガンを落書きした。

ノー氏は、英文大紀元の「米国の思想リーダー(American Thought Leaders)」のインタビューに応じた。同氏は、「シアトルとポートランドで同時に、事前に計画された暴動が起きた。彼らは数週間前に呼びかけを行っていた」と述べた。

「ツイッターは何も対策を取らず、暴動を扇動した人々のアカウントを停止しなかった」とノー氏は批判した。20日当日、「アンティファはポートランドの一部の道路を占拠し、交通網を妨害した。一部のメンバーは火炎瓶を携帯し放火しようとしたが、警察当局に逮捕された」という。

ツイッター側は、大紀元の質問に返答しなかった。

ノー氏が執筆した「暴露:民主主義を破壊するアンティファの過激な計画」(Unmasked:Inside Antifa’s Radical Plan to Destroy Democracy)は米国で2月2日に出版される予定。

アンティファに詳しい同氏によると、同組織の各支部の中で、「ローズ・シティ・アンティファ(Rose City Antifa)」の規模が最も大きく、歴史も最も長い。そのうえ影響力も非常に大きく、メンバーは数千人いる。

ノー氏は、アンティファに入会するには「研修や訓練を受けることや、過激主義の書籍を読むことなどを含むプロセスを経なければならず」「イスラム過激派のやり方と似ている」と述べた。

米主要メディアは就任式当日のアンティファの暴動や破壊行為に関する報道を控えた。これについて、ノー氏は「アンティファを庇っている」と批判した。

ポートランド警察当局は、20日の暴動後、容疑者8人を逮捕した。シアトル警察当局は、私的財産の破壊と襲撃の疑いで2人を逮捕した。

シアトルの地元メディア「KOMO」によれば、20日パイク・プレイス・マーケットにあるコーヒーチェーン大手スターバックスの店舗の窓ガラスが壊された後、警察当局はさらに3人を逮捕した。

昨夏、警察官の取り締まり中に黒人男性ジョージ・フロイド氏が亡くなった。この事件以降、全米や世界の一部地域では、人種差別や警察当局の暴力に対する抗議デモが広まった。過去数カ月、シアトルとポートランドに、アンティファや無政府主義者、他の極左組織のメンバーが集まり、抗議活動を行っていた。

トランプ前大統領は1月初め、アンティファ関係者の米国入国を禁止する大統領覚書に署名した。

(記者・Katabella Roberts/Jan Jekielek、翻訳編集・張哲)

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