米で公共交通機関のマスク着用、2日から義務付け

[ワシントン 2日 ロイター] – 米国で公共交通機関でのマスク着用を義務化する新ルールが2日から施行された。航空機内や電車、バス・タクシーの車内のほか、空港や駅などでも着用が義務付けられる。

新ルールは米疾病対策センター(CDC)の指示によるもの。バイデン大統領は就任直後の1月21日、政府機関に対し「数百万人の公共交通機関職員を含む全米国民の安全を確保し、命を救う」施策を定めるよう求める大統領令に署名した。

航空機乗客の権利保護団体「FlyersRights.org」は、社会的距離政策の厳格化や検温などと並び、「N95」「KN95」や医療用など微粒子にも対応するマスクの義務化に踏み込むよう求めていたが、CDCの指示では手作りのマスクも可となった。

米運輸保安庁(TSA)は31日、マスクを着用しない乗客の搭乗を拒否し、民事罰を課す方針を発表した。この規定は少なくとも5月11日まで実施される。 

新ルールはほぼ全ての交通機関を利用する2歳以上の乗客に適用されるが、自家用車やワンマントラックの運転手は除外対象となる。

アメリカン航空は顧客に対し、障がいなどでマスクの着用ができない場合、出発の72時間前までに同社に通知するよう義務付けるとともに、出発の3日以内に受けた新型コロナウイルス検査での陰性証明または回復証明を提出するよう要請した。

デルタ航空のエド・バスティアン最高経営責任者(CEO)は1日、これまでにおよそ950人の搭乗を拒否したことを明らかにした上で、新ルールにより乗客のマスク着用を求めてきた同社の方針がさらに擁護される、と歓迎の意を示した。

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