ミャンマー全土で大規模集会、デモ隊への発砲を非難 犠牲者悼む

[21日 ロイター] – ミャンマー第2の都市マンダレーで軍事クーデターに対する抗議デモ参加者に治安当局が発砲し、2人が死亡したことを受け、21日には全土で犠牲者を悼み、当局を非難する大規模な集会が行われた。

目撃者によると、マンダレーでは数万人が平和的な集会を開催。主要都市ヤンゴンでは、若者を中心に数千人が各地に集い、クーデターに抗議するスローガンなどを唱えた。

一方、ミャンマー外務省は声明で、「違法なデモと暴動の扇動にもかかわらず、当局は混乱収拾のため最低限の武力行使を通じて最大限の自制を行っている」と表明。当局は国内法と国際慣行に則って治安を維持しているとした。

ミャンマーでは2月1日の軍事クーデター以来、軍事政権の打倒とアウン・サン・スー・チー国家顧問らの解放を求めるデモが続いている。

マンダレーで20日に死亡したデモ参加者のうち1人は10代の少年だった。欧米各国は相次いで軍の動きを非難した。

だが、ミャンマー外務省は声明で、クーデターによる政権掌握が合憲とする軍事政権の立場を改めて示すとともに、国際社会からの批判は「内政干渉に値する」と指摘した。

ロイターは軍の報道官への取材を試みたが、コメントを得られていない。

ミャンマー国営紙はマンダレーでデモ参加者が警官らを襲撃し、複数の警官と兵士が負傷したと報道。デモ隊の一部も治安当局による合法な措置により負傷したと伝えたが、死亡したことには触れていない。

スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)はマンダレーでの治安当局によるデモ隊への発砲を人道に対する犯罪だと非難した。

当局は21日遅く、国営テレビMRTVで声明を発表。デモ隊が22日に大規模デモを計画し、混乱をあおり、若者を「命を失いかねない」対立に向かわせようとしていると指摘した。

こうした中、フェイスブックは暴力などの扇動を禁じる規定に繰り返し違反したとしてミャンマー軍のメインページを削除した。

人権団体によると、今回のクーデター関連で569人が拘束されている。

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