反米で有名な中国人教授、実はテキサス在住 ネットで批判殺到

中国復旦大学陳平教授は反米家として知られ、中国のミニブログ「微博(Weibo)」 に380万人以上のフォロワーを持つ。しかしこのほど、彼が実はテキサス州在住であることが発覚し、中国のネットユーザーから批判が殺到した。

2019年5月30日、陳氏は清華大学現代中国研究所が主催したイベントで、「中国での月給2,000元(約32,500円)は、米国での月給3,000ドル(約31万7千円)よりも快適に暮らせる」と話した。

彼の理由は簡単だった。米国の都市には地下鉄のような公共交通機関がなく、車と自動車保険は費用が高いからだ。彼は聴衆に向かって「アメリカ人は苦しんで生きている」と語った。

陳氏の発言は、激しい議論を呼んだ。

ある評論家はNetEaseに長文記事を投稿し、教授の主張に一つひとつ反論した。購買力、公共交通、家賃、車の費用などを比較した結果、「陳氏は純粋にうわさをでっち上げている。清華大学でこの発言をしたのは、ブログファンを集めるためではないか」と結論づけた。

2月15日、陳氏は中国の国営メディアとのインタビューで、停電を引き起こしたテキサス州の吹雪の体験を語り、同州オースティンの雪に囲まれた自宅の写真を見せた。

陳氏は米国の異常気象に対する脆弱性を示そうとしたが、これによって自分が米国に住んでいる事がバレてしまった。

ラジオ・フリー・アジア(RFA)の2月19日付の報道では、不動産取引記録によると、陳氏一家は1980年に留学で渡米して以来、30年以上も米国に住んでおり、テキサス州オースティン北部にあるシダーパーク地区に一軒家を持っているという。家の近くにはゴルフ場やハイキングトレイルなどもあり、美しい環境だ。

この事が発覚した後、陳氏は批判の的となった。

ネットユーザーたちから、「アメリカに住んでいる人が、わざわざ中国を愛するように私たちに言うなんて、皮肉な話だ」、「家族全員がアメリカ在住の人が、中国を愛するように言う資格はない」、「こんな図々しい人は見たことがない」などのコメントが殺到した。

陳氏は、「反米は仕事、訪米は生活」というライフスタイルを送る典型的な人物だ。30年以上米国で暮らし、米中間の違いを知っていながらも、中共当局の機嫌を取るために、反米発言を続けてきた。

「アメリカを罵るとお金を稼いで有名になれて、快適な生活に支障は出ない。しかし中国を罵ると代償が大きすぎる」と分析する人もいる。

陳氏はこの他にも、「毛主席は私が一番尊敬する人だ」、「新型コロナは米国から流出したかもしれない」など、中国政府の公式見解と一致する発言をしてきた。

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。