唐王朝の名宰相・婁師徳の因果応報
唐王朝初期、婁師徳(ろう・しとく)という名宰相がいた。背が高く、大きな口と厚みのある唇はその人物の人となりを表していた。史書によれば彼は落ち着いた性格で度量が大きく、たとえ彼を怒らせる相手であっても許しを請えば、謙虚に譲歩した。しかも立腹した表情を顔に出すこともない。中国ではよく知られている諺の「顔に吐かれた唾が自然に乾くのを待つ」、すなわち、侮辱を受けてもじっと我慢するというのは彼に由来している。
婁師徳は、唐王朝では数少ない文武両道の大臣だった。彼は唐王朝のためにずば抜けた貢献をしたことにより、唐の徳宗皇帝によって、房玄齢や杜如晦などの有名な大臣と同様、37人の名宰相ランキングに名を連ねた。
婁師徳は七十歳で亡くなる少し前、睡眠と仕事において不安定な状態にあった。彼の身の回りの者達は、婁師徳がしょっちゅう何の理由も分からず突然驚いて、「わしの背中を叩くのは誰だ?」と言うのに気づいたが、彼らには何も見えなかった。
関連記事
泥から名器へと生まれ変わる宋代磁器の製作過程を通して、人生の試練の意味を紐解く随想文。過酷な窯の烈火をくぐり抜けてこそ本物の輝きと気骨が宿るように、逆境こそが人を美しく磨き上げるのだと静かに語りかけます
目のトレーニングで視力は改善する? 特殊なレンズや点眼薬、目の運動など、視力を守るための新しい選択肢と、その効果を紹介します
一般的なアミノ酸サプリメントが膵臓がん治療の助けになる? 患者16人の初期試験で見えた生存期間と腸内環境の意外な関係を紹介します
宇宙はビッグバンから始まったのか。1600人超の物理学者への調査で見えてきた、宇宙の起源や暗黒物質をめぐる未解決の謎を紹介します
免疫は強さだけでなく、炎症を落ち着かせる力も大切。健やかな加齢を支える「オフスイッチ」の仕組みと、睡眠・食事・運動の役割を紹介します