3・11の後が本当の苦難でした。

　甚大な被害が出ていたのは、もちろん太平洋側の東北3県でしたが、関東地方沿岸でも大きな津波被害がありました。東京都内でも、悲しいことに、大型ホールの天井が落下するなどして、少なからぬ犠牲者がでています。

　不気味だったのは「福島原発の放射性物質によって、利根川や多摩川の水系が汚染された（かもしれない）」を、浮足立ったメディアが連日報道したため、とんでもない水パニックが起きたことです。

　結論から言えば、それを原因とする妊婦さんの胎児への影響など、全くなかったのです。しかしその時は「もしや」がモンスター化して、人々を押しつぶしました。昨年のマスクのように、水を買い求める行列が、開店前のスーパーに出現しました。

　思い出しましょう。そして、その経験を正しく積み上げましょう。

（慧）