普段、テレビドラマはほとんど見ないのですが、これは見ました。
3月7日のNHKスペシャル「ドラマ星影のワルツ」。3・11の津波で福島県南相馬から太平洋上に流された男性が、3日間の漂流の末に自衛隊のイージス艦に救助されるという、実話に基づくドラマです。
人間の極限をとことん描いた秀作でした。主役である遠藤憲一さんの演技は、まさに鬼気迫るものがあり、俳優として全身全霊を込めたことが伺われます。
テレビドラマではありますが、漂流しながらも奇跡的に救助された一人の男性と、津波で亡くなった無数の犠牲者という、二つの事実の存在が圧倒的な重量感をもって画面から伝わってきます。残念ながら亡くなってしまう妻役の菊池桃子さんも、実に良い味を出していました。
こんな仲のいい夫婦が、きっと、たくさんおられたのでしょう。
(慧)
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