古代中国の物語

寛容な宰相 韓琦

北宋の時代、廷臣の家に生まれた韓琦(かんき)は、三人の皇帝を補佐し、宰相まで上りつめた。寛大で高潔な人物として人々から尊敬され、「韓公」と呼ばれていた。

韓琦はかつて、「自分は皇帝に忠を尽くし、どんなことがあっても死を恐れません。幸い、自分はまだ死に目に遭うこともなく、全てをなし遂げています。ただ、これは決して自分の能力で全うしたのではなく、ひとえに神の支えがあったからです」と天を敬うことを忘れなかった。

韓琦が国庫管理の責任者を務めた時、朝廷内では変事が多く発生した。彼は疑われても国庫を守り、職責を全うした。周りからは、「君は正しいことをしているが、万が一誤りが生じたら、命を失う恐れがあるぞ」と忠告された。

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