香港、中国製ワクチン接種の死者が増加 先週からさらに4人
香港では16日の時点で、中国製の中共ウイルス(新型コロナウイルス)ワクチンを接種した後に死亡した市民が7人となった。8日からさらに4人増えた。香港政府の発表では、死亡した市民の年齢層は55~80歳の中高年だ。
香港政府は先月26日、市民に対して中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が開発したワクチンの接種を始めた。
香港の新型コロナワクチン臨床事件評価専門家委員会は15日記者会見を開き、現時点の調査では、市民7人の死因はシノバック社のワクチンと「直接関係しない」との見解を示した。同委員会の専門家は、死亡者らは冠状動脈性心疾患、肺水腫、高血圧などを患っていたため、死因とワクチンの関係性を証明するには解剖でさらに詳しく調べる必要があるとした。
地元メディアによると、政府の顧問を務める香港大学医学院の梁卓偉院長は13日、心血管疾患の患者はワクチンに含まれる「アジュバント」で炎症を起こし、急性的な血栓ができる可能性があるとの見方を示した。梁氏も現時点で、市民の死因とワクチンの関連性を断じることはできないとした。
中医師の張懐烈さんは、自身の患者の中にシノバック社のワクチンを受けた後、動悸や血圧の上昇、微熱などの副反応がみられた人がいたと大紀元の取材に語った。張さんは、「これらの副反応は偶然的な現象ではない」とした。
香港政府はシノバック社のワクチン接種を中止していない。
80歳の男性市民、郭卓堅さんは、シノバック社の新型コロナウイルスワクチンの第3相臨床試験の結果が国際医学誌に掲載されていないことを挙げ、「これは政府が定めたワクチン導入基準に反している」と批判した。郭さんは、「香港政府は中国当局の歓心を買うために、市民を実験用マウスとして扱っている」と話した。
郭さんは中国製ワクチンを接種しないとした。
15日までに約16万6000人の香港市民がシノバック社のワクチンを受けたという。
一方、中国国家衛生健康委員会の李斌・副主任は15日、14日までに国内で新型コロナワクチンを受けた国民は、6498万人に達したと明らかにした。しかし、接種後の副反応や死亡者の有無などについて言及しなかった。
(記者・趙若水、翻訳編集・張哲)