古代中国の物語
教師への警告
小さい頃によく読んでいた日本の民話の本。まじめで正直な者には善い報いが、怠けものや嘘つきには悪い報いがあることを、幼心に感じました。中国古代の小説にも、因果応報の話が多いようです。今日ご紹介するのは、清代の奇談集からの一遍です。
昔、あるところに非常に才能のある若者がいた。彼は何度も科挙の試験を受けたが、なかなか合格しなかった。
ある日、彼は病気になり、夢の中であの世に行った。すると、だいぶ前に亡くなった知人が現れた。彼は知人に、自分ももうすぐ死ぬのではないかと聞いた。知人は、命はまだ尽きないが、生活は困窮を極めるだろうと話した。
若者は愕然として知人に聞いた。「私は教師として生計を立てている。天にも社会にも背くようなことはしていない。それなのに、なぜ、この私が貧乏にならなければならないのか」
知人は、きっぱりと言った。「君は、教師として身を立てているのだから、その職を全うしなければならないはずだ。しかし、君はお金をもらっているのに、子供たちに道徳を教えず、彼らの人格を形成することもしていない。それはお金を無駄にし、盗んでいるのに等しいのだよ。だから君の人生には福が来ないのだ」
知人は続けた。「親たちから信頼され、お金をもらっている以上、教師は子供たちに徳を教え、よい人間になるよう導かなければならない。君のようにしっかりと仕事をしない者は、天が厳しく罰するのだ。それは、高官であっても、官僚であっても、同じなのさ。やるべきことをやらずにお金をもらい続ける者は、福を失っているのだよ」
「閲微草堂筆記」より
(翻訳編集・郭丹丹)
関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。