【医学古今】

リウマチと湿邪

現代医学では、リウマチは自己免疫性疾患の一つで、今でも原因が分かっていません。自分の体を守るはずの抗体がなぜ自分の細胞を攻撃するのでしょうか。

 一方、漢方医学の診方では、リウマチは湿邪に強く関与していると考えられています。古代の医学にリウマチという病名はありませんが、リウマチと似た症状の病気を痺証(ひしょう)と言います。痺証を起こす原因は湿邪の他に寒邪、風邪、熱邪に関わる場合もあります。多くの場合は複数の邪気が混合して病状を起こします。その場合、風邪が強ければ、痛む場所が日によって変わるため、「行痺」と言います。湿邪が強ければ、身体の重だるさを強く感じるため、「重痺」と言います。寒邪が強ければ、痛みを強く感じるため、「痛痺」と言います。熱邪が強ければ、痛むところは赤くて熱感を感じるので、「熱痺」と言います。 

 治療する場合、各邪気の強さを配慮して漢方薬や鍼灸などの治療法を選択します。現在、保険治療適応処方の中で、薏苡仁湯、大防風湯、桂枝加朮附湯、麻杏薏甘湯、疎経活血湯、桂芍知母湯、真武湯、二朮湯、五積散、当帰四逆加呉茱萸生姜湯などの処方を病症と体質に合わせて選択して使うことができます。

▶ 続きを読む
関連記事
恋煩いで半年も食べられなくなった女性。名医が見抜いたのは、体の病ではなく「考えすぎ」でした。心と胃腸をつなぐ中医学の知恵をご紹介
肌のくすみ、抜け毛、疲れやすさは「気血不足」のサインかもしれません。中医学の視点から、食事・睡眠・運動で内側の活力を整える方法を紹介します
森を歩いたり、緑を眺めたりすると、なぜか心が落ち着く――その感覚には、科学的な理由がありました。自然に触れることで脳のストレス回路や注意力に起こる変化とは?わずかな時間でも得られる意外な効果と、日常に取り入れる方法に迫ります。
ハーブは飾りではなく、栄養豊かな「食材」にもなります。ペルシャ料理に学ぶ、抗酸化物質とポリフェノールを毎日の食事で増やす工夫を紹介します
小さなランタナは、互いに争わず、それぞれの時に咲く。人と比べず、自分の色と出番を信じて生きることの美しさを見つめます