中国、パクリ企業が無印良品を再提訴 商標登録巡り
中国ではこのほど、日本の衣料品・生活雑貨店「無印良品(MUJI)」をそっくりそのままパクった店舗、「無印良品Natural Mill」は北京市地裁で、本家の「無印良品(MUJI)」を再び相手取って訴訟を起こした。
「無印良品Natural Mill」を展開する中国企業、北京棉田紡績品有限公司(以下は北京棉田)は2015年、「無印良品」の商標権を侵害したとして、「無印良品(MUJI)」の親会社である良品計画を提訴した。2018年、北京市地裁は北京棉田の主張を認め、良品計画の上海支社に損害賠償と謝罪文の掲載を命じた。良品計画の上海支社は不服として上告した。
しかし、2019年北京市高級人民法院(高裁に相当)の二審判決で、良品計画側の訴えを退け、北京棉田が無印良品の商標権を保有するとした。同高裁は良品計画側に、賠償金62.6万元(約1051万円)の支払い、全商品から「無印良品」の削除と謝罪声明の公開を命じた。
これを受けて、良品計画は声明を発表し、「(北京棉田が)先を争って『無印良品』の商標を登録した」ため、今後中国国内の商品には「無印良品」を使えなくなり、「MUJI」だけを表示すると示した。
中国メディア「中国新聞網」によると、北京棉田は25日、良品計画のこの声明の中にある「先を争って登録した」という表現は、「商業上の誹謗中傷にあたり、不正に競争しようとしており、企業としての評判が傷つけられた」と主張し、北京市朝陽区人民法院(地裁)に訴訟を起こした。同地裁は同日、オンラインで公開審議を始めた。
中国の一部のネットユーザーは、「無印良品は日本の商品なのに、どうして北京製になったの?」「自分のブランドを作れないの?」「恥知らず!偽物が本物になろうとしている」「もともと先を争って商標登録したのだから、訴える資格はない」とパクリ企業が本家を再び訴えたことに憤りをあらわにした。
(翻訳編集・張哲)