【医学古今】
疫病と闘う漢方医学の知恵
急性、発熱性、強い伝染性がある病気は、漢方医学では「疫病(やくびょう)」と称します。春の時期に発生した疫病は、「春温」また「温疫」、「時行」とも言います。以前、韓国で流行っていたMERS(中東呼吸器症候群)は「春温」の理論を参考にして治療対策を講ずることが可能だと思います。
温病理論の中に「温邪上受、首先犯肺」という言い方があります。つまり、春温の症状は先ず呼吸器から始まるという意味です。MERSに見られる高熱、咳、呼吸困難などの症状は、「春温」でもよく見られる症状です。
治療は清温解毒の方針で行いますが、よく使われる処方は「銀翹散(ぎんぎょうさん)」であり、これを基礎処方として加減すれば、「春温」初期の症状にほぼ対応できます。咳、呼吸困難などの症状が強い場合、「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」という処方と合わせて使えば、より効果的でしょう。
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