ミャンマー武装勢力、治安部隊13人以上殺害と主張 戦闘激化

[23日 ロイター] – ミャンマーでクーデターにより実権を掌握した国軍に反発する武装勢力が23日、東部シャン州とカヤ州の境界付近で治安部隊と衝突し、地元メディアによると、武装勢力側は治安部隊のメンバー13人以上を殺害したとしている。

民主派勢力「挙国一致政府(NUG)」が国軍に対抗するため立ち上げた「国民防衛隊」のメンバーは、地元メディア「イラワジ」に対し、モビエの町の近くにある警察署を占拠し、治安部隊のメンバー少なくとも13人を殺害したと述べた。

国民防衛隊は別のメディアに対し、モビエから南に20キロの場所でその後に起きた衝突でさらに死者が出たと語った。

ロイターは国軍報道官のコメントを得られていない。国営テレビは衝突について報道していない。

ソーシャルメディアに投稿された動画には、制服を着た治安部隊とみられる複数の遺体や、モビエの警察署から煙が上がる様子などが映っている。

複数の地元武装勢力でつくるグループは、メンバー1人がモビエの衝突で死亡したと明らかにした。

モビエは首都ネピドーの東およそ100キロに位置し、何十年にもわたり自治拡大を求めて戦ってきた少数民族武装勢力が支配する地域に近い。

地元メディアによると、衝突がモビエから南のデモソにも広がると軍は部隊を増強し、装甲車両を投入。ニュースメディア「ミッジマ」は、砲撃を受けて数千人の住民が避難したと報じた。

ミャンマーメディアによると、4つの少数民族武装勢力で構成するグループは23日未明、中国と国境を接するムセで治安部隊と衝突した。

人権団体の政治犯支援協会(AAPP)によると、2月のクーデター以降、治安当局によって少なくとも815人が殺害された。

一方、香港テレビ局によるミン・アウン・フライン総司令官のインタビューの一部が22日に公開され、総司令官は警察官47人に加えて300人が死亡したと述べた。

総司令官はまた、アウン・サン・スー・チー氏の健康状態は良好で、近く法廷に出廷するとの見方を示した。さまざまな罪で訴追されているスー・チー氏の次回の審理は24日に予定されている。

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