新疆ウイグル自治区ホータン地区の郊外にある再教育収容所=2019年4月27日(Shutterstock)

中国当局の内部文書が流出 「ウイグル人によるポンペオ批判」映像の制作を指示

中国政府は最近、ウイグル人が中国共産党を称賛し、ポンペオ前米国務長官を非難し、中国当局から虐待を受けているという米国の主張を否定するビデオ数十本を公開した。しかし、これらの映像は当局の指示で制作されたものだと明らかになった。

5月20日付のAP通信によると、同社は、中国中央政府が今年1月に新疆ウイグル自治区カラマイ市の各政府部門に送った内部文書を入手した。その中で、中央政府は同市に対し、北京語の堪能なウイグル人を見つけだし、マイク・ポンペオ前米国務長官の 「反中発言 」に反論する1分間のビデオを制作するよう求めた。

この文書では、登場人物のセリフについても細かく指示した。「ポンペオの発言に対しては、『私はポンペオの反中発言に強く反対し、非常に憤りを覚えている』とはっきり言わせること」「『私は中国人で、中国を愛し、仕事や生活に満足している』など、党や国、新疆への愛を表現させること」などと書かれている。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
小野田紀美科学技術相は5日の記者会見で、南鳥島沖で進められる国産レアアース採掘に向けた深海試験について、「我が国の経済安全保障上、極めて重要な取り組みだ」と述べ、研究開発への期待を示した。
中共外交部の報道官が数日間にわたり、サンフランシスコ平和条約(1951年)の合法性を否定し、国際法上の効力を持つのはカイロ宣言とポツダム宣言であると強調したことが、国際社会や法学界で議論を呼んでいる。日中間で「台湾有事」をめぐる外交的緊張が高まるなか、事態は新たな局面に入った
中国河南省で転落事故後に死亡した14歳少年の臓器提供を巡り、母親が「手はまだ温かかった」と疑念を示した。死亡判定や手続きの透明性にネット上で関心が高まり、事例は国内で波紋を広げている。
白タク急増で10時間走っても赤字? 中国・東北でタクシーが一斉スト。追い詰められた運転手たちの町で何が起きているのか