ブリンケン氏、中米諸国に不法移民対策で一層の協力要請

[サンホセ 1日 ロイター] – 米国のブリンケン国務長官は1日、訪問先の中米コスタリカで、中米諸国からの不法移民対策で域内の各国政府に一層の協力を呼び掛けるとともに、多くの中米地域で民主主義や人権が損なわれているとして懸念を表明した。

コスタリカのアルバラド大統領との共同記者会見でブリンケン氏は、移民対策へのコミットメントを共有するパートナー国との対話の重要性を強調。

続けて「課題に対処し、好機を捉える上で良い統治が非常に重要だ。しかし、現在は、中米の多くの地域で民主主義と人権が損なわれている状況にある」と述べ、司法の独立性の低下や独立系メディアと非政府組織(NGO)の締め付け、汚職撲滅に向けた取り組みの抑制を例に挙げた。米国も過去に後戻りすることがあったと語った。

また、移民対策で域内協力がかつてないほど重要になっていると訴えた。

ブリンケン氏は、コスタリカで中米およびメキシコの首脳と会談した。

中米諸国からメキシコを経由して米南部国境を越える不法移民の多くは、貧困と治安悪化が深刻なグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルの3カ国の出身者だ。米政府は同3カ国が統治改善を確約する見返りとして支援に合意している。

ブリンケン氏はまた、低所得国向けに新型コロナウイルスワクチンを供給する計画について、約1週間内にどのように配布するかについて公表すると述べた。

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