米・トルコ、NATO首脳会談で関係修復を 経済界が要請
[イスタンブール 2日 ロイター] – 米国とトルコの経済団体は2日、両国首脳が6月14日に北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で悪化した関係の修復に着手するよう求めた。両首脳が対面で会談するのは、バイデン米大統領の就任後初めて。
バイデン大統領が4月、第1次世界大戦中に起きたオスマン帝国によるアルメニア人の大量殺害を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と認定して以来、両国関係は冷え込んでいる。
トルコ・米国経済協議会と在トルコ米商工会議所の代表は両大統領に宛てた書簡で「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって起きている問題を考えると、今は相違点に注目するのではなく、同盟国を同盟国として維持すべき時だと強く感じる」とした。その上で「米国とトルコの企業は、パートナーシップを通じて共に繁栄する機会が豊富にあること、離れすぎると失うものが大きいことを実証してきた」と述べた。
トルコのエルドアン大統領は先月、ボーイングやアマゾン・ドット・コムなどの米大手企業とビデオ会議を行った際、より良い関係の構築を求めるとともに、バイデン大統領との会談が新時代の幕開けとなる可能性があると述べていた。
しかし、1日に行われたトルコ国営放送とのインタビューでは、アルメニア人大量殺害事件に対するバイデン大統領の認識を批判し、共和党・民主党の別を問わず、これまでの米大統領との関係はここまで難しいものではなかったと発言。「バイデン氏との会談ではもちろん、両国関係がなぜ緊張した状態にあるのかを問うことになるだろう」と話した。
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