≪医山夜話≫ (21)
運命と求めるということ
彼女は待合室のイスに座り、かばんの中の探し物に夢中になっていました。それほど大きくないカバンは、くし、口紅、財布、ノート、ガムなどでパンパンになっていました。私は何も言わずに待合室の入り口に立って彼女を待っていました。
彼女は頭を上げて私を見た時、とても嬉しそうでした。彼女は私の古い患者で、ここ数年前まで、少しでも調子が悪いといつも私の診療所に来ていました。
最近、ホームドクターにも行っておらず私の診療所にも来ていなかったので、今日、突然やって来た彼女を見て何か問題があったのではないかと心配しました。
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