在日法輪功学習者、議員会館前で母親の救援求める「弾圧を止めて」と呼びかけ

6月14日、日本在住の法輪功学習者らは衆議院議員会館前で、在日法輪功学習者・付偉彤(ふえいとう)さんの母親を救援するための陳情活動を行った。学習者は、母親の即時釈放と法輪功弾圧の停止に向けて、日本政府や議員に国際的な働きかけを求めた。

日本在住の法輪功学習者の付さんは大紀元の取材に対して、母親が逮捕された経緯や家族の状況について語った。6月2日、中国警察は大連の自宅で母親の毛嘉萍(もうかへい)さんの身柄を拘束し、強制連行した。家財道具も違法に差し押さえされた。父親の携帯も中国共産党当局により監視、盗聴されているという。

付さんは、拘束された母親の安否がわからず、命の危険にさらされているのではないかと心配している。このため、日本政府と国会議員に人道主義に基づく救援を求めている。「中国共産党が一番恐れているのは皆さんの声です。日本政府も中国の人権問題に対して強い態度を取り、たくさんの善良の方々が声を上げたら、迫害を早く止めることができるのではないかと思います」と述べた。

中国共産党は7月1日の結党100周年に際して、中国国内の法輪功学習者を大規模に拘束している。最近、大連市だけで29人の学習者が不法に逮捕された。

法輪功は1992年に中国で公にされた気功修煉法。普遍的な価値である「真・善・忍」と健康維持の効果の高さから、90年代には7000万人あまりが学んだ。当時の中国共産党員数6300万人を上回り、指導層の一部は共産党の求心力の低下を恐れた。1999年7月20日、当時の国家主席・江沢民は法輪功学習者に対する弾圧を指示した。

国際人権NGOフリーダムハウスが2017年に発表した、中国の信仰や信条に関する報告書「中国精神のための戦い(The Battle for China's Spirit)」によると、中国当局は法輪功の弾圧に莫大な予算を投じている。全土の地方政府に設置されている法輪功弾圧専門機関「610弁公室」は、毎年8億7900万元(約968億円)の予算を組んでいる。

中国共産党当局は、法輪功学習者の金銭や財物を押収し、または拘置所などで過酷な労働を強いている。信頼できる人権団体の報告によれば、法輪功学習者は移植手術のための強制的なドナーにさせられ、1兆円産業とも試算される中国臓器移植ビジネスの最大の被害者となっている。

中国共産党による法輪功学習者への弾圧は22年続いており、その深刻な状況は、国際社会から注目されている。今年、5月13日の世界法輪大法デーの前日、米ブリンケン国務長官は、法輪功学習者の迫害に関与した四川省成都市の当局者1人とその親族に制裁を科すことを発表した。

また、日本の国会議員も参加する「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」は2020年7月20日、中国共産党政権による法輪功迫害政策について非難声明を出している。

日本当局も今年4月、法輪功迫害の事情を認め、一人の日本在住の法輪功学習者を難民認定している。

(蘇文悦)

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