インドの泥池にハマっていた一頭の子ゾウが、掘削機によって見事に救出されました。この賢い子ゾウは、掘削機に額をつけて感謝の気持ちを示し、周囲の人々の歓声や爆竹音の中、森の奥へと帰っていきました。
この人間と動物の友好的な協力は、一人の作業員により録画され、その映像はすぐにツイッターで話題になりました。現在まで、このビデオは100万回以上再生されています。
インドの日刊新聞(Indian Express)の報道によると、先週の水曜日(5月19日)、インド南部のカルナタカ州にあるシダプラという村で、一頭の子ゾウが泥沼にハマりました。 動画では、泥まみれの子ゾウが自分の手足を使って必死に這い出そうとしている様子が映し出されています。 泥の水たまりは滑りやすいため、頑張ってはみるものの子ゾウは沼から抜け出すことができませんでした。
その時、州の森林局から派遣された救助隊の掘削機が、子ゾウに手を貸してくれました。 掘削機はまず、前のショベルを逆さの状態で子ゾウの背中に伸ばしました。子ゾウが這い上がろうと力を入れる際に、掘削機のショベルも強く子ゾウを押し上げました。群衆の歓声の中、掘削機の助けを借りて、ようやく子ゾウが地上に引き上げられました。
ようやく沼から脱出できた子ゾウは、2歩前進した後に振り返り、額を出して掘削機のショベルに額を当て、感謝の気持ちを表しました。その後、子ゾウは周囲の人々の歓声と爆竹音の中、仲間を追って森の奥深くへと小走りで帰っていきました。
このビデオを録画した同州森林局の副森林監視員、スダ・ラマン氏は、Newsweek誌の取材の中で、額を合わせることは象の言語で「ありがとう」という意味だと語りました。
ラマン氏は、「このような救助活動が人混みの中で行われた場合、動物たちはパニックを起こし、人間の存在や周囲の騒音によって攻撃的になることがあります。そのため、救助現場にいた部外者は多くはないです」と話しました。今回の救助では、両サイドとも善意を示していたようです。
ラマン氏はまた、このような作業は森林局員や獣医師の立会いのもとでのみ行うことができると述べました。そうすることで、ドライバーは彼らの専門的な指導を受けることができるからです。
ラマン氏は、森の中の野生動物が村や住宅地に侵入してきたとき、または人間を襲おうとしたときに、動物を追い払うために掘削機が使われていたことを明らかにしました。
「このような機材を使っても、動物に危害を加えることはありませんが、動物が去るきっかけになります。」とラマン氏は強調しました。
世界自然保護基金(WWF)の提供したデータによると、現在アジアに残っているゾウは5万頭未満であり、その数は前世紀から減少を続けています。 データによると、メスのゾウが子ゾウを出産するまでには通常4〜5年かかり、妊娠期間はすべての哺乳類の中で最も長く、通常最大で22ヶ月かかります。
(翻訳 神谷一真)
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