2010年、日本の古い漫画が展示されている京都国際マンガミュージアム。イメージ写真(Par Karyn POUPEE/AFP via Getty Images)

中国、荒川弘氏の10年前作品にバッシング  毛沢東をパロディ化

中国愛国主義者らはネット上で、日本漫画家の荒川弘氏が約10年前に発表した作品の中に、毛沢東をパロディ化する内容があるとしてバッシングを強めている。

荒川氏が2010年12月発行した短編コミックシリーズ、「RAIDEN-18(中国語:雷電18号)」の第3話で、中国の元権力者の毛沢東がキョンシーとして描かれ、その額に「勅令トイレはどこにあるか(敕令廁所在哪里呢)」という霊符が貼られている様子だった。2010年当時、一部のメディアが取り上げて話題となった。

このほど、この作品に関して、中国版ツイッターの微博(ウェイボー)やQ&Aコミュニティサイトの「知乎」などの各SNS上で、非難が殺到した。微博では、「日本の漫画を読むのをやめた」という声があった一方で、「小日本(日本に対する蔑称)は小日本に過ぎない。遅かれ早かれ、やっつけなければならない」などと過激な書き込みもあった。

荒川氏が執筆した「RAIDEN-18」の第4話は今年1月19日発売された「サンデーGX(ジェネックス)」2月号に掲載された。また、今月9日、「RAIDEN-18」の単行本が発行された。このため、約10年前の内容が再び注目された。

いっぽう、台湾紙・自由時報によると、台湾人ネットユーザーは中国の愛国主義者らの反応を見て、「生まれて一度は『中国への侮辱だ』と糾弾しないと死ねないのだ」と皮肉った。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
通学中の学生を狙った社会報復事件が絶えない中国、学校前は厳重警備。
その非人道的な所業から多くの国から停止を求められている中共の臓器狩り。中国共産党は否定しているが、今回、党内部の官僚から内部告発があった。告発者は「これはすでに産業化された仕組みだ」と述べている
10年前、中共は「中国製造2025」計画を掲げハイテク製造業強国を目指した。しかし現在、中共は知的財産権侵害や不公正競争の指摘を受けている。EVや高速鉄道で進展も、核心的な技術は不十分だ。
中国の資本市場から11月に457億ドルの資金が流出し、過去最大を記録。トランプ氏の関税政策への懸念と中国経済の不安定さが主因。中国政府の景気刺激策は市場の期待に応えられず、人民元も下落。習近平は窮地に陥っている