ハンガリー首都ブダペストでは、中国・復旦大学のキャンパス建設をめぐって抗議している市民たち=2021年6月5日、(FERENC ISZA/AFP)

ハンガリー議会、中国の大学に国有地寄贈を承認 市民の反対押し切り

ハンガリー議会は15日、首都ブダペストの国有地を上海の復旦大学に寄贈し、同大キャンパスを設置するという政府案を承認した。同国では、キャンパス建設計画に市民らが猛反発し、オルバン首相は10日、住民投票で是非を問う方針を表明したばかりだった。

オルバン首相率いる市民連盟の議員らは、ドナウ川沿いの4区画の土地を復旦大学ブダペスト基金に寄付することを圧倒的な賛成多数で決定した。当初予定されていた学生寮の建設が中止になった。

16日付のドイツの国際放送ドイチェ・ヴェレによると、この議会の動きは、野党からの批判や過去数週間にわたる大規模な抗議デモを無視したものである。ハンガリー政府は北京に迎合していると非難されている。

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ハンガリーの首都ブダペストでは5日、数千人の市民が集まり、中国・復旦大学の分校キャンパス建設計画に抗議した。一部の市民は、「反逆罪」と書かれたプラカードを掲げ、オルバン・ビクトル(Orban Viktor)現政権を批判した。いっぽう、同国政府はこのほど、欧州連合(EU)の中国に向けた非難声明に拒否権を行使した。