bee / PIXTA

英国の畑から「金貨ざっくざく」 出土した2000年前のケルト金貨

イギリスでの最近の出来事です。

ある50歳の男性が、趣味のバードウォッチングをしようと、広々としたイギリス東部の田園へ出かけました。

とある畑の片隅で望遠鏡を覗いていましたが、ふと目を足元へ落として見ると、そこに何やら鈍く光るものが。「古い金属部品かな」と思って拾い上げると、小さいわりに重みがあります。しかも金色なので、どうやら鉄の金物じゃないらしい。

「これは古銭。しかも金貨だ!」。60センチぐらい離れたところで、もう一枚見つけます。さては一攫千金かと思った男性は、そのことを誰にも告げずに一度帰宅し、自宅にあった金属探知機を持って同じ場所に来ました。

数時間かけて付近を探り、探知機が強く反応した場所を掘ってみたところ、ついに深さ42センチの地中から重い甕を掘り上げました。甕のなかから出てきたのは、なんと二千年前のものと見られるケルト金貨で、しかも約1300枚。

発見者の男性は考古学好きであったたため、その出土物の貴重さと価値が相当なものであることが容易に想像できました。発見した「宝物」を大袋に入れて持ち帰り、関係機関に調査してもらうよう依頼しましたが、同時に、これで自分の人生が変わることが期待とともに頭をよぎりました。

なにしろ、単純に計算して80万ポンド(約1.2億円)を超える価値があります。発見者である自分に、その所有権があることを願わずにいられませんでした。

ケルトとは、古代ローマ人から見た「未知の人々」という意味。ヨーロッパ古代史におけるケルト人は、鉄剣を振りかざして古代ローマ帝国に激しく抵抗した勇猛な民族です。

専門家によると、発見された金貨の年代は紀元40年から紀元50年まで遡ることができるとともに、「ケルトのブディカ(Budicca)女王がローマ帝国軍と戦った1世紀半ば頃に、今後の戦争に備えて用意した軍資金の可能性がある」とのこと。

ところで現代の発見者のところへ、その「軍資金」がそっくり転がり込むかといいますと、そう簡単にはいかないようです。

関係する英国の法律によると、「発見者は所定の価格で金貨を博物館に売却するか、発見者の責任で状態良く保存するかが判断される。いすれにしても、全ての収益は、発見された土地の所有者と共有されなければならない」と言います。

残念ながら「丸もうけ」ということにはならないようですね。

(翻訳編集・鳥飼聡)

関連記事
日本でも人気の中華料理・刀削面はもともと山西省の一般家庭の主食でした。太くもちもちの面にパンチの効いたつけ汁を絡めて食べるのも最高ですが、料理人の手慣れた包丁さばきを鑑賞することもこの料理ならではの醍醐味と言えるでしょう。実は刀削面の調理法は歴史と深い関わりがあり、知られざる誕生秘話がそこにはあります。
ほうれん草は栄養満点のスーパーフード。目の健康や心臓病予防、がん対策、さらにはダイエットや肌のアンチエイジングにも効果が期待できます!食卓に取り入れて、健康的な毎日を目指しませんか?
中国には、「一日の始まりに必要な7つのものがあり、それは、薪、米、油、塩、たれ、酢、お茶である」ということわざがあります。お茶は中国の文化の一部としてなくてはならないもので、客人にふるまったり、食後にたしなんだり、その長い歴史の中で育まれてきました。
世界中の美しいカフェ10選を巡る旅へ。歴史と芸術、文化が交錯する特別な空間で、至福の一杯を味わいませんか?
吉祥寺マルイにて、台湾が誇る漢方食材や東洋の叡智を感じられる商品を販売します。さらに、台湾ならではの味を楽しめ […]