6月25日、オーストラリアで人口が最も多いニューサウスウェールズ(NSW)州は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、シドニー中心部と東部地区で同日深夜から1週間のロックダウン(都市封鎖)に入ると発表した。写真はワクチン接種会場で行列する人々。シドニーで23日撮影(2021年 ロイター/Jane Wardell)

豪シドニー中心部など1週間封鎖へ、デルタ株の感染拡大で

[シドニー 25日 ロイター] – オーストラリアで人口が最も多いニューサウスウェールズ(NSW)州は25日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、シドニー中心部と東部地区で同日深夜から1週間のロックダウン(都市封鎖)に入ると発表した。

シドニーでは感染力の強いデルタ株(インドで最初に見つかった変異株)への感染が急増している。

州当局がこの日発表した新規感染者は22人と、今回の感染拡大局面で最初の陽性者が見つかった今月23日以降で最多となった。今回の局面における感染者数は合わせて60人を超えた。

NSW州のベレジクリアン首相は記者会見で、シドニー4地区の住民と、これらの地区で過去2週間に勤務した人は、緊急の場合を除いて自宅待機が命じられると発表。

「この状況が何週間も続くのは回避したい。早期に終息させたい」と述べた。

州当局者は、従業員3人が感染し、今月15─23日に900人以上の顧客が利用した美容院でスーパースプレッダー(多数の人に感染させる)イベントが起きた可能性があるとして懸念を示した。

豪医師会のオマール・コーシド会長は、NSW州の対応では不十分だとし、シドニー全体のロックダウンを求めた。

NSW州での感染拡大を受け、他州はシドニーの感染拡大地区からの全面的な入境禁止など、州をまたぐ移動を再び厳しく制限している。

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