6月30日、世界銀行は、途上国の新型コロナウイルスワクチン購入と分配の資金支援枠を120億ドルから200億ドルに引き上げると表明した。2020年10月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

世銀、途上国のコロナワクチン購入支援を200億ドルに拡大

[ワシントン 30日 ロイター] – 世界銀行は30日、途上国の新型コロナウイルスワクチン購入と分配の資金支援枠を120億ドルから200億ドルに引き上げると表明した。途上国からの支援要請の急増を理由に挙げた。

マルパス総裁によると、世銀はこれまで51カ国の途上国に40億ドル以上を供与しており、近く25カ国を支援対象に追加する見通し。

総裁は記者団に「今後数週間にさらに多くの支援を行う」と述べた。ワクチンを接種した人が人口の半分にも満たないアフリカ諸国から41件の要請を受け取ったと明らかにした。

世銀は国際通貨基金(IMF)と世界保健機関(WHO)とともに声明を出し、20カ国・地域(G20)に対し、ワクチン接種率の目標を2021年末までに人口の40%以上、22年上半期までに60%に設定するよう求めた。

G20に対してはさらに、今年中に少なくとも10億回分のワクチンを途上国に融通する目標を採用し、ワクチンのサプライチェーン(供給網)に関して資金支援を拡大するとともに貿易上の障害を取り除くよう呼び掛けた。来週にはイタリアでG20財務相会議が開かれる。

マルパス氏は、世銀は各国政府や製薬会社に、ワクチンの契約や選択肢、合意について透明性を高めるよう引き続き求めていると強調、供給が逼迫する一方で需要は強いため、生産の流れを維持するために十分な情報開示が必須になっているとした。

世銀の資金支援を受けた途上国はワクチン分配の国際的枠組み「COVAX(コバックス)」やアフリカ・ワクチン調達・接種タスクチーム(AVATT)などを通じてワクチンが購入できる。

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