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【歌の手帳】あぢさゐや

あぢさゐや雨音だけの坐禅堂(読者投稿)

読者からの投稿句です。詞書に「毎週、早朝日曜日に坐禅会があります。坐禅が始まるととても静かになります。普段気にしない音が浮かび上がってきます。寺の境内には紫陽花が咲いていました」とありました。ご投稿ありがとうございます。

「雨音だけの」という静寂のなか、坐禅につとめる光景が目に浮かぶようです。雨に濡れた紫陽花が、装飾のない坐禅堂に、日本人好みの清らかな色を添えています。

ふと連想した俳句が、松尾芭蕉『奥の細道』平泉の名句「五月雨の降りのこしてや光堂」。芭蕉が中尊寺金色堂を訪れたのは元禄2年(1689)の五月雨(さみだれ)の頃、つまり新暦6月の梅雨時でした。

こちらも紫陽花が咲いていた、かも知れません。

(聡)

 

(読者の皆様へ)下のコメント欄へ、ご自作の「短歌」「俳句」をお寄せください。歌にまつわるお話も、ぜひお書き添えください。皆様とともに作り上げる、楽しいコーナーにしたいと願っております。なお、狂歌や川柳は、また別の機会とさせていただきます。お待ちしております!

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