【歌の手帳】信濃なる
信濃なる千曲(ちぐま)の川の細石(さざれいし)も君し踏みてば玉(たま)と拾はむ(万葉集)
歌意「信濃の国を流れる千曲川。その川原の小石でさえも、あなたがお踏みになったものならば、私は玉として拾いましょう」。
『万葉集』の東歌(あずまうた)です。300年後の平安貴族が詠んだどんな「古今調」の恋愛歌よりも、この素朴な一首のほうが、恋愛歌として圧倒的に優れています。
詠み人の名前も性別も分かりませんが、おそらく野に咲く白い花のような娘さんでしょう。彼女には密かに想いを寄せる若者がいます。その若者が足で踏んだ川原の小石さえ、大切な玉(ぎょく)つまり宝石として私は拾うと言います。
なんともいじらしい、純愛の極みではありませんか。これが東歌の魅力です。
(聡)
(読者の皆様へ)下のコメント欄へ、ご自作の「短歌」「俳句」をお寄せください。歌にまつわるお話も、ぜひお書き添えください。皆様とともに作り上げる、楽しいコーナーにしたいと願っております。なお、狂歌や川柳は、また別の機会とさせていただきます。お待ちしております!
関連記事
釈迦牟尼佛が父王の死に際し、人生の無常や執着を超える道について語り、難陀に出家を促すまでの感動的な物語。
断食の基本は「賢く食べること」 老廃物を輩出し、細胞を健康にして免疫力を高めるために、食べない時間を決めることなのです。顔中に吹き出物があった人が断食をして、吹き出物がきれいに消えた人を見たことがありますが、本当に美しい肌になりました。
香港で唯一の「レゴ認定プロビルダー」の洪子健さんのチームは最近、長さ26メートル、幅1.78メートルの中国絵画の至宝「清明上河図」を再現し、ギネス記録に認定した。
歳を取れば更年期障害。しかし、心を磨いてきた人にはなんてことはない。気分が軽いということは執着が少ないということ。どんな欲望や執着に対しても、離れて淡々とすると、体は軽くなる。
プロのテクニックで南向きの窓もピカピカに!筋を残さず仕上げるためのスキージー技術と道具の選び方を解説