大紀元エポックタイムズ・ジャパン

【歌の手帳】はちす葉の

葉(はちすば)のにごりに染まぬ心もてなにかは露を玉とあざむく(古今集

歌意「蓮の葉は、泥の濁りに染まらない清らかな心をもっている。なのに、なぜその葉の上に置く露を玉のように輝かせて、人をあざむくのだろう」。

僧正遍照(そうじょうのへんじょう816~890)の作。俗名を良岑宗貞といい、小野小町に恋しました。側近として仕えた仁明帝が崩御した850年に、出家して遍照となります。

小倉百人一首』にもある遍照の歌「あまつかぜ雲の通ひ路吹き閉じよ乙女の姿しばしとどめん」。なぜ僧侶でありながら「天女の舞姿がもっと見たい」などと詠ったか。以前から不思議だったのですが、これは出家前の作でした。

出家後は、表題の歌のように、やや理屈っぽい歌風になります。

(聡)

 

(読者の皆様へ)下のコメント欄へ、ご自作の「短歌」「俳句」をお寄せください。歌にまつわるお話も、ぜひお書き添えください。皆様とともに作り上げる、楽しいコーナーにしたいと願っております。なお、狂歌や川柳は、また別の機会とさせていただきます。お待ちしております!

関連記事
中国古典舞踊の最高峰・神韻芸術団は20日に来日。待望の2025年神韻世界巡回ツアーが23日に日本の名古屋で開幕する。
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。