2021年3月18日、アフガニスタンの紛争の平和的解決に関する国際会議に出席するために、タリバンの創設者の1人であるムラー・アブドゥル・ガニ・バラダル氏(中)をはじめとするタリバン代表団がモスクワに到着した(Alexander Zemlianichenko/Pool/AFP via Getty Images)

「北京とタリバンは友人だ」中国共産党機関紙の編集長が自慢

米国がアフガニスタンに派遣した軍隊のうち、残りの部隊を撤退させるなか、中国共産党はアフガニスタンで影響力を拡大しようと動き始めている。

7月6日、米中央軍司令部は、米軍のアフガニスタンからの撤退が90%以上完了したと発表した。その発表後にタリバンは活動を再開し、攻撃を始めた。同時にタリバンは、中国をアフガニスタン復興の「友人」と見なしていると公に述べた。

中国政府は、米軍とNATO軍の撤退による空白を埋め、「一帯一路」構想を通じて影響力を拡大しようとしているとみられている。

7月9日、中国共産党の機関紙『環球時報』の編集長、​​胡錫進氏は中国のソーシャルメディアに連続して3つの記事を掲載し、米国はタリバンを制御できず、米軍は「急いで逃げることを余儀なくされている」と主張した。

胡氏はタリバンの声明を強調し、「タリバンは中国をアフガニスタ復興の『友人』とさえ見なしている。中国の外交力がいかに強く安定しているかお分かりだろう」と自慢した。

中国共産党の機関紙「環球時報」の胡錫進編集長(大紀元)

一部の親中共のネットユーザーと、「五毛」として知られている政府に雇われたコメンテーターを除いて、ほとんどの中国のネットユーザーは胡氏の投稿に憤慨し、中国のソーシャルメディアサイト、微博で投稿を非難した。

あるコメントは、「人は自分と同類の人を求める。中国の友人を見てみろ。北朝鮮、イラン、ベラルーシ、そしてタリバン」と述べた。

別のコメントには、「タリバンは、ユネスコ世界遺産のバーミヤンの釈迦像を爆破したり、人質を拉致・殺害したり、自爆テロを行ったりする原理主義テロ集団だということを知らないのか?中国は複数のテロ組織と安定した関係を維持してきただけでなく、タリバンとの関係を「友人」にまで高めた。カダフィでさえこれを達成することはできなかった」と書かれている。

「なぜ中国はほとんどの西側先進国の敵になったのか。私たちはどう反省すべきか」という意見もある。

タリバンと中国共産党が「友情」を示したのは今回が初めてではない。

中国外交部は2019年6月20日、アフガニスタン・タリバン政権事務局長のガニ・バラダル氏と補佐官数人が中国を数日間訪問したことを発表した。中国外交部によると、タリバン代表団と中国当局は、「平和と反テロに向けた進展」などの問題について意見を交換した。

当時のこのニュースも物議を醸した。中国のネットユーザーは、中国共産党がついにタリバンとの暗黙の関係を明らかにし、自らを「悪の枢軸」であると公表したと嘲笑した。別のユーザーは「タリバンは北京を訪問し、ついに母船とつながった」とコメントした。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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