バイデン米大統領は15日、ハイチに米軍を派遣する計画は現時点でないと表明した。写真は今月15日、ハイチのモイーズ大統領暗殺事件について会見するレオン・シャルル国家警察長官(2021年 ロイター/Ricardo Arduengo)

米、ハイチへの軍派遣は現時点で計画せず=バイデン大統領

[ポルトープランス 15日 ロイター] – バイデン米大統領は15日、ハイチに米軍を派遣する計画は現時点でないと表明した。モイーズ大統領の暗殺事件を受け、ハイチから空港などのインフラ保護のために軍派遣の要請を受けていた。

バイデン氏はホワイトハウスの記者会見で、ハイチには首都ポルトープランスにある米大使館を警備するために海兵隊を派遣すると述べた上で、「米軍部隊をハイチに派遣するという計画は現時点でない」と述べた。

米国は一方、モイーズ大統領の暗殺事件の捜査に引き続き協力している。これまでに多数の元コロンビア軍兵士が容疑者として浮上している。

コロンビアのドゥケ大統領は15日、モイーズ大統領暗殺の実行犯とされているコロンビア人元兵士らの多くは、ボディーガードとして働くためにハイチに渡ったと説明。その他の元兵士らは犯罪が計画されていると知っていたという。

モイーズ大統領は7日未明、自宅に押し入った武装集団に殺害された。ハイチ当局によると、武装集団にはコロンビア人26人、ハイチ系米国人2人が含まれていた。同国の警察はこれまでにコロンビア人18人を拘束し、3人を殺害した。

米国防総省のホフマン報道官は15日、拘束された容疑者のうち「数人」が過去にコロンビア軍現役兵士を対象とする米軍の訓練を受けたことがあると明らかにした。

米政権の高官はこの日、モイーズ大統領暗殺の実行犯は米国でも訴追される可能性があるとの見方を示した。

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