アングル:五輪を走った難民選手、日本映画で強い女性に憧れ
[小山町(静岡県) 29日 ロイター] – 東京五輪の女子自転車タイムトライアルが行われた28日、最下位にもかかわらず多くの記者の注目を集める選手がいた。「さまざまな理由で国を離れることを余儀なくされている8200万人の人々に、希望と平和のメッセージを送るため私はここにいる」──難民選手団の1人、マソマハ・アリザダ(25)はレース直後に記者たちにそう語った。
イスラム系シーア派の少数民族ハザラ系のアリザダは、1996年にアフガニスタンで生まれた。タリバンが権力を掌握する不安定な政治情勢の下、隣国イランに移り住み、10歳で一度カブールに戻った。「難民チームを、そして女性の権利を代表してここに立てることをうれしく思う」と話すアリザダは、難民として認められたフランスで暮らしている。
イランにいたころ、アリザダが夢中になって見ていたのが日本の映画だ。タイトルは覚えていないというが、女性が1人で屈強な男性たちに立ち向かっていく姿に魅了された。「私の国や私の育った文化では、女性は常に取るに足らないものとされていた。当時は自分の置かれていた状況と映画の中と、どちらが現実であるか理解できなかった」と、アリザダはロイターとのインタビューで語った。
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