8月29日、5段階のうち2番目に強い「カテゴリー4」に発達したハリケーン「アイダ」は29日、メキシコ湾から米ルイジアナ州に上陸した。写真はアイダが上陸したルイジアナ州 ニューオーリンズで29日撮影(2021年 ロイター/Marco Bello)

米ルイジアナ州上陸の「アイダ」、ニューオーリンズは全域が停電

[ニューオーリンズ 29日 ロイター] – 5段階のうち2番目に強い「カテゴリー4」に発達したハリケーン「アイダ」は29日、メキシコ湾から米ルイジアナ州に上陸した。同州の最大都市ニューオーリンズは「壊滅的な送電面の被害」のため全土で停電に陥った。

米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、アイダはその後「カテゴリー3」に弱まったものの、依然として人的被害がでる可能性がある大型ハリケーンだ。

16年前の同じ日にはハリケーン「カトリーナ」が米メキシコ湾岸を襲い、1800人以上が犠牲となった。

アイダは正午ごろ、メキシコ湾の沖合エネルギー産業の拠点となっているルイジアナ州フォーチョン港近くに上陸。豪雨や高潮で沿岸地域では浸水の被害が出ている。

最も脆弱な沿岸地域の住民には数日前に避難命令が出ていた。一方、既に新型コロナウイルスの感染拡大第4波に見舞われている州内ではニューオーリンズなどで緊急の医療サービスが停止に追い込まれている。

州内では新型コロナで推計2450人が入院中。多くがICU(集中治療室)に入っており、避難は不可能だった。

州当局によると、ニューオーリンズの南西部にあるラフォーシェ郡の病院では、電力喪失のため医療従事者が人工呼吸器を手作業で作動させ患者の呼吸を支援しつつ、別の階に移動したという。

また、ニューオーリンズの周囲には、カトリーナに伴う洪水被害を教訓に新たな堤防も築かれている。

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