ノルウェー議会選、中道左派が過半数確保の見通し 首相退陣表明

[オスロ 13日 ロイター] – ノルウェー議会(定数169)選は、野党労働党を中心とした中道左派連合が過半数を獲得する見通しとなった。今後は連立政権発足に向けた交渉が始まるが、気候変動や格差是正が交渉の焦点になるとみられる。

ソールバルグ首相は13日、自身が率いる与党保守党などの保守連合が過半数を確保できなかったと述べ、退陣する意向を示した。

野党労働党のストーレ党首は、同党を中心とした中道左派連合が過半数を獲得したと述べ、政権樹立を目指すと述べた。

選挙戦では主要産業である石油・ガス業界に関する政策が争点となった。

労働党は、政策を実現できる政権を発足させるために石油や民営化、EUとの関係といった課題で連立相手に妥協を求める必要がある。

ストーレ氏は党員を前に「最大政党であるわれわれは、ノルウェーが新しい政府と新しい道を手に入れることができるようにする」と強調。「数日以内に変化を望む全ての政党の党首と協議する」と述べ、まず中央党と社会主義左派党と交渉を始める意向を示した。

過半数獲得には85議席必要だが、選挙管理当局の集計(開票率97.5%)によると、労働党と他の中道左派4党で100議席を獲得する見通し。現在の81から議席を大きく伸ばす。

この予測に基づくと、労働党、中央党、社会主義左派党の3党で89議席獲得が見込まれ、労働党はマルクス主義の赤色党や反石油業界の緑の党との連立を回避することができる。

農村部を基盤とする中央党と主に都市部に強い社会主義左派党は石油業界や税制などの政策が異なり、連立を組むのは難しいかもしれない。労働党が少数与党になることも選択肢の一つ。

ストーレ氏は、パリ協定の目標達成に向け二酸化炭素の排出量削減に取り組むとしているが、具体的なエネルギー政策には言及していない。格差是正については、低・中所得者層の減税と富裕層増税で実現するとしている。

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