9月16日、企業寄りの姿勢で知られるドイツ野党・自由民主党(FDP)のクリスチャン・リントナー党首(写真)は、連邦議会選挙(総選挙)を26日に控え、FDPが連立政権の一角を占める場合はドイツが左派に傾くことはないと述べた。写真はベルリンで3月撮影(2021年 ロイター/Hannibal Hanschke)

FDP党首、連立政権入りなら「ドイツ政治は左寄りにならず」

[ベルリン 16日 ロイター] – 企業寄りの姿勢で知られるドイツ野党・自由民主党(FDP)のクリスチャン・リントナー党首は16日、連邦議会選挙(総選挙)を26日に控え、FDPが連立政権の一角を占める場合はドイツが左派に傾くことはないと述べた。

リントナー党首は総選挙後の連立交渉でキャスティングボートを握ることを目指している。

世論調査は選挙後に2つの政党が大多数の議席を占める可能性はないことを示しており、FDPが大きな影響力を行使する可能性がある。

支持率が11─13%となっているFDPは、メルケル首相が現在属する保守連合およびおそらくは緑の党との連立を望んでいるが、中道左派の社会民主党(SPD)がこのところ支持率を伸ばす中で、「赤(SPD)─緑(緑の党)─黄(FDP)」のいわゆる「信号(緑は日本の青信号に当たる)」政権樹立との見方が強まっている。

FDPは選挙前に支持基盤が崩れるのを懸念しており、リントナー党首はいかなる増税の可能性も排除するとした。「信号」政権の選択肢には冷淡な対応を取っている。

同党首は「FDPがいれば、ドイツの政治が左派にシフトすることはない」と述べ、たとえSPDが最多得票となっても保守連合および緑の党との連立政権を模索する可能性を示した。

また、「われわれは中道政権にのみ加わる」とし、保守連合の首相候補であるアルミン・ラシェット氏が繰り返し表明している主張に同調した。

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