貼るだけで接種…「ワクチンパッチ」開発 注射より免疫反応高い=米スタンフォード大など
米ノースカロライナ大とスタンフォード大の研究チームは、従来の注射よりも感染症の予防効果が高いワクチンパッチを開発した。
3Dプリンターで作られたこのパッチは、指先よりも小さい。このパッチには、「マイクロニードル」と呼ばれる小さな針が表面に並び、皮膚に直接貼ることで効果が得られる。
米学術誌「米国科学アカデミー紀要」に発表された論文によると、研究チームはワクチンをコーティングしたパッチをネズミに貼付した結果、ウイルスを中和させる免疫グロブリンG(IgG)を誘導することに成功した。 筋肉注射による接種に比べ、IgG誘導は20倍高く、T細胞及び抗原抗体反応は50倍ほど高い数値を示した。
研究者らによると、ワクチンはパッチの微細針を通じて直接皮膚の内側に吸収されるため、効果が高まると指摘。痛みを伴わず、自らワクチンを「摂取」することが可能になる。また、従来のワクチンより効果が高いため薬剤の量を節約でき、低温保存する必要もないため、世界中の人々のワクチン接種を容易にできる期待している。
ワクチンパッチの使用について、他の研究も行われている。昨年、米ピッツバーグ大学の科学者たちは、400本のマイクロニードルを通じて皮膚の内側に吸収される中共ウイルス(新型コロナウイルス)のワクチンパッチを開発したと発表した。
また、豪州のクイーンズランド大学の研究者は、6月にネズミを使った実験で「極めて明確な」結果を示したワクチンパッチを開発したと発表した。科学者らによると、このパッチは、従来のワクチン接種方法投よりも「新型コロナウイルスに対するはるかに強力で防御的な免疫反応」をもたらしたという。
(翻訳編集・武田綾香)
関連記事
SNSの利用を1日30分に減らすと、1週間で抑うつや不安、不眠が改善する可能性が研究で示唆。若者のメンタルヘルスとスクリーン習慣の関係を解説。
進行が速く「がんの王」とも呼ばれる小細胞肺がん。それでも転移を繰り返しながら長期生存した例があります。免疫療法や最新検査ctDNAの可能性、見逃せない症状と予防のポイントを医師が解説します。
「食物繊維を増やせば大丈夫」は本当?75件超の臨床試験から見えた、便秘改善に有望な食品とサプリとは。キウイやマグネシウム水など、根拠に基づく最新対策をわかりやすく解説します。
離婚率が高まる今こそ見直したい、古典が教える夫婦円満の知恵。「陰陽の調和」や「琴瑟相和す」に込められた意味をひもとき、現代の結婚生活に生かすヒントを探ります。
忘れっぽさは年齢のせいだけではないかもしれません。脳には「夜の清掃システム」があり、睡眠や食事、運動でその働きを高められる可能性があります。アルツハイマー予防につながる最新知見と具体策を解説します。